2025年05月03日
評論しかできない人と現実を知る人の違い

(あなたの発言、評論家風になっていませんか?)
私の周囲には大企業を定年後に現在年金暮らしという人がそこそこいますが、そういう人たち中には暇にまかせネット上で自分の主張をしている人たちもいます。
世の中の出来事について、国際政治経済のことについて、諸々の事件について、その他社会全般について、などなど。
私は残念ながらこういう書き込みにはほとんど目を通しません。
なぜなら、私は現役仕事人なので自分の実利につながることにしか興味がなく、素人の評論にはまったく興味がないのです。
その人がその分野の専門家で知見のある人なら一読の価値はあるかもしれませんが、脱サラして組織の束縛から解放されたことで言動が自由になったから発言するというのは、本人の自己満足にしかすぎないからです。
かつて長期間無職暮らしをしていた時、現役仕事人の友人に対しあれこれとあるべき仕事論を熱く語ったことがあったのですが、その際、友人からバシっと言われたことがありました。
「お前は仕事人じゃないからそんなただの理想論を語れるんだよ。お前だって、組織の一員だった頃は何もできなかっただろうに」と。
その時は、痛いところつかれたなぁと思いましたよ。
まったくその通りだったからです。
そう言えば似たような例を思い出しました。
だいぶ前のことですが、霞ヶ関官庁の若手たちが集う勉強会に一個人の資格で参加したことがありました。
勉強会の後の懇親会の場で、ある若手官僚がこんなことを言っていたのが印象に残っています。
「今TVなどのメディアでよく登場する評論家の〇〇氏は、官僚や自分の出身官庁の批判を売りにしているけど、あの人は現役官僚時代はあまり活躍していなかったんだよなぁ」と。
私は現在飲食の仕事に就いていて業界歴は約10年です。
これぐらいの期間働いているといろんな内部事情がわかるようになります。
例えば、日常生活で外食をよくする人が、あるお店で食事して、「このお店は以前に比べレベルが落ちたな。店員の接客態度も悪くなった。これじゃ、そのうち潰れるぜ」と文句を言ったとしましょう。
それは一客の率直な印象かもしれませんが、そのお店の内部事情を知れば事はそう簡単ではなかったりします。
もし、そのお店にこんな裏事情があったらどうでしょうか。
これまで料理を作っていた腕が良かった料理人が辞め、後任は腕のない料理人しか雇えなかった、また、店員も経験者じゃなく未経験者しか雇えなかったとか。
そして、そうなってしまった背景には、近隣に競争店が増えた結果業績が悪化して資金繰りが苦しくなったという事情があったとか。
評論するだけだったら誰でもできます。
特に自分にとって何も利害がなければなおさらです。
評論すること自体は自由なので好きにやればいいと思うのですが、仕事人で自分の仕事や所属している組織に責任を持たなければならない立場ならそれでは困ります。
当事者は現実を踏まえ行動しなければなりません。
ある会社の一員でありながら、外部の人間から会社のことを批判されたら、「そうなんだよ、うちの会社はひどい会社でさぁ」なんて同調しているようでは評論家だし、その評論も自社に害を与える評論です。
そう言いたくなる気持ちはよくわかりますけど、過去の自分自身を顧みて(笑)。
何にしろ、現役仕事人は評論家ではなく、きちんと現実と向き合って物事を考え、行動を起こすべきだと考える次第であります。
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これぐらいの期間働いているといろんな内部事情がわかるようになります。
例えば、日常生活で外食をよくする人が、あるお店で食事して、「このお店は以前に比べレベルが落ちたな。店員の接客態度も悪くなった。これじゃ、そのうち潰れるぜ」と文句を言ったとしましょう。
それは一客の率直な印象かもしれませんが、そのお店の内部事情を知れば事はそう簡単ではなかったりします。
もし、そのお店にこんな裏事情があったらどうでしょうか。
これまで料理を作っていた腕が良かった料理人が辞め、後任は腕のない料理人しか雇えなかった、また、店員も経験者じゃなく未経験者しか雇えなかったとか。
そして、そうなってしまった背景には、近隣に競争店が増えた結果業績が悪化して資金繰りが苦しくなったという事情があったとか。
評論するだけだったら誰でもできます。
特に自分にとって何も利害がなければなおさらです。
評論すること自体は自由なので好きにやればいいと思うのですが、仕事人で自分の仕事や所属している組織に責任を持たなければならない立場ならそれでは困ります。
当事者は現実を踏まえ行動しなければなりません。
ある会社の一員でありながら、外部の人間から会社のことを批判されたら、「そうなんだよ、うちの会社はひどい会社でさぁ」なんて同調しているようでは評論家だし、その評論も自社に害を与える評論です。
そう言いたくなる気持ちはよくわかりますけど、過去の自分自身を顧みて(笑)。
何にしろ、現役仕事人は評論家ではなく、きちんと現実と向き合って物事を考え、行動を起こすべきだと考える次第であります。
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yoron at 07:43│Comments(0)│仕事人の叫び