50代以降は、“人生の落としどころ”を考えることが多くなるトランプ的なる世の中で個人に求められる力とは?

2025年01月25日

仕事人は、地味でも着実に自分の仕事の品質を高める努力をすべし

トヨタ式
(なんだかんだ言っても、やっぱり「品質」だよね?)
あのソフトバンクグループの総帥・孫正義氏はまた大言壮語を吐きましたね。
現在の日本の年間国家予算は100兆円程度なのに、新しく米国の大統領になったトランプ氏に対し、今後4年間でAI等の先端技術に78兆円もの巨大投資をすると公言したとか。
このニュースを聞いて、彼らしいいつもの大風呂敷を広げるやり方だなぁと思った人は私以外にもいるのではないでしょうか。
彼はビジネスチャンスとみるやこういったことをやるんですよね。
彼の過去の数々の言動を拾ってみれば、私が冒頭で言ったことがわかると思います。

かつて、東日本大震災の後、政府が自然エネルギーへの依存度を高めようと言ったらすぐその方向に共鳴したようなことを言っていたし、アジア各国のグリッド(送電網)を結び再生可能エネルギーを巨大な送電網で共有するという「アジアスーパーグリッド構想」なるものをぶち上げていたし、それらはその後一体どうなってしまったのでしょうか。
まぁ、一事業家として違法なやり方でなければ言動は自由でいいとは思います。
ただ、いくら壮大な立派な夢や目標を掲げても、それを本当に実現するのであれば、それに関わることになるであろうすべての仕事人たちが、着実に自分の仕事の品質を高めていく必要があります。
いい仕事、いい成果というのは品質あってこそのものなのです。


私は以前に自分自身の仕事でこんな経験をしたことがあります。
ある米国系企業で働いていた頃、当時GE社が品質改善のために利用して有名になった“Six Sigma”の手法を社内展開するプロジェクトに関わったことがありました。
この手法は米国発の画期的な手法と紹介されがちでしたが、実態は、米国企業が品質改善のために日本企業で盛んに実施されていたQC活動からいろんなことを学んでそれを応用したものにすぎませんでした。
このプロジェクトを通していろんなことが学べたのは事実ですが、一方でどこか限界を感じているところもありました。
例えば、人間の感情や行動原理を無視しデータだけを信じて成果を出すのは無理だよなとか。
あるいは、プロジェクトの成果をアピールしたいがためにデータの誤った使い方をしてしまったりとか。

この会社を辞めた後に入社したある中小企業でこんな経験をしたことがあります。
偶然だったのですがこの会社はGE社の商品を取り扱っていました。
ある時、同社の商品カタログが同社の東南アジア拠点から送られてきたことがありました。
カタログ類が入った箱が数箱送られてきたのですが、箱を開けてみたら、いずれの箱も中は梱包した包装紙が全部破れてバラバラになったカタログが散乱状態になっていました。
この時は本当にガッカリしたものです。
なぜって、直前に勤めていた米国系企業ではGE社の品質管理の凄さにほれ込んでいたにも関わらず、現場の現実を知ってしまったからです。

これはほんの一例に過ぎませんが、結局のところ、品質が悪ければ人は失望するんです。
かつて、日本と米国間で自動車摩擦問題が起きた時、米国製品を買えと日本に迫った米国の自動車メーカーは、裏では品質のいい日本の自動車部品を採用していたというのは有名な話です。
当時、私は日本の自動車部品メーカーで働いていました。
建前と本音って日本人の専売特許じゃなかったんですよね。
私は現在60歳でパートタイムの仕事をしていますが、“仕事人は、地味でも着実に自分の仕事の品質を高める努力をすべし”という思いが以前にも増して強くなっています。
大きなことを言わせてもらえば、やっぱ、日本の強みというのはこの「品質」ではないかと思います。

ある日本の自動車メーカーが中国に進出した際、現地の工場で日本の仕事人たちがバンパーの裏側までチェックするのを見て、中国人たちは「なんで外からは見えない裏側までチェックするのか」と驚いたそうです。
これこそが品質に対するこだわりというものです。
私はパートタイム従業員の立場なので組織の末端に過ぎませんが、それでも自分の仕事の品質にはかなりこだわっています。
自分が手抜きしたらお客さんや関係者に迷惑をかけると思っています。
あなたは自分の仕事の品質にこだわっていますか?

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yoron at 22:55│Comments(0)仕事人の叫び 

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