2024年01月21日
仕事を続けたい高齢者が直面する(している)問題
(あなたは何歳頃まで働くつもりですか?、その準備は今のうちからしていますか?)
昨今の世の中の風潮としては、60代、70代、80代といった高齢者でも今後は仕事をする人が増えるだろうという予測があります。
人生100年といわれる時代ですから(自分自身が何歳まで生きられるかは別にして)、生活費稼ぎ、生きがいづくり、健康維持等々の理由で働き続けたいと考える人が増えるのは自然なことかもしれません。
また、国も年金財政の維持、その他の理由から労働法の改正により高齢者の雇用促進をはかっています。
まぁ、現在の日本は過去に例をみないほどの高齢社会になっているわけですから、働き続ける高齢者が増えても、それを受け入れる環境があって、そしてうまく世の中が回っていくのであれば特に問題はないでしょう。
しかし、現実はどうかといえば、、、
例えば、無職の70代の人が、仕事をしたいからと希望の職種の仕事に応募したら採用してもらえるでしょうか。
はっきり言って無理です。
もちろん、採用される可能性がゼロとまでは言い切りませんが、一般的に言えば極めてゼロに近いというのが現実かと思います。
かつて、社員数約30名の中小企業で採用関係の仕事をしていた頃、20代〜30代前半あたりの若い女性の採用を念頭に置いて一般事務職の求人をハローワークに出したことがあります。
ハローワークに求人を出すにあたっては、特別な理由がないかぎり、規則上年齢や性別の制限ができないのでこの点は不問で出すしかありません。
当時、募集時の仕事内容は、「簡単な事務作業、基本的なPCの操作スキルが必要」というような記述をした記憶があります。
で、実際に応募の受付が開始されたら、直後から多数の応募があったのですが、一番多かったのは50代以上の男性でした。
たしか60代の応募者も多く、中には70代というのもありました。
ざっと履歴書に目を通したかぎりにおいては、世間で名の通った大企業に長年勤めいろんな仕事を経験した(一見)立派な経歴の持ち主もそこそこいたような気がします。
ざっとしか目を通さなかったのは、こういう人たちは最初から採るつもりがなかったからです。
書類返却の希望がなかった書類はすべてゴミ箱行き(シュレッダー裁断)でした。
ただし、不採用の応募者への通知に、「この度はご応募いただき誠にありがとうございました。社内で慎重に検討した結果、、、、」と記述するのは採用関係者にとっては常識です。
応募した高齢者たちは、老いて頭も体も動きが悪くなったので、多少なりとも以前の仕事に比べたら楽な仕事に就きたいという思いで“簡単な”とか“基本的な”といった言葉に反応して応募したのでしょう。
でも、実際の仕事はそんなに楽ではなく、むしろ大変なこともあるので、採用する側としてはそういう意識で応募されては困るというのが本音なのです。
これは過去何度も転職してきた私自身の仕事人としての経験も踏まえていうのですが、世の中にある仕事で「この仕事は楽だな〜」というのはそんなにあるものじゃありません。
応募者を増やすために、採用側があえて簡単とか楽とかいう言葉を使うことはありますが、実際の仕事は逆にやたらきつかったというほうが世の中には多いですね。
そのギャップにショックを受けてすぐ辞めてしまう人も世の中にはたくさんいるぐらいです。
このように、高齢者が就職するにあたっては採用の段階でなかなか採用してもらえないという高いハードルがあります。
そして、採用されたは採用されたで、仕事がなかなか覚えられなかったり、体力的にきつくてこなせなかったりすると、「なんなのあの人は、まったく仕事ができないじゃないか」と周囲から白い目で見られたり、また、仕事がもとで体を壊してしまうなんてこともあります。
つまり、仕事に就いた後も続けていくためにはいくつもハードルがあるということです。
どこかの人材系の研究所が、高齢者が働き続ける上で大事なことは、高い給料を望まず、あまり負荷のかからない仕事を探すのがよいみたいなことを言ってましたが、自分が希望するいろいろな条件を満たしてくれる仕事ってそう簡単には見つからないし就けないものです。
そう考えると、例えば、自分が60代、70代、80代になっても働き続けたいのであれば、それ以前から、どういう仕事に就き、どういう働き方をしていけばそれが可能かを真剣に考え、準備しておくことがいかに大事かがわかるのではないでしょうか。
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で、実際に応募の受付が開始されたら、直後から多数の応募があったのですが、一番多かったのは50代以上の男性でした。
たしか60代の応募者も多く、中には70代というのもありました。
ざっと履歴書に目を通したかぎりにおいては、世間で名の通った大企業に長年勤めいろんな仕事を経験した(一見)立派な経歴の持ち主もそこそこいたような気がします。
ざっとしか目を通さなかったのは、こういう人たちは最初から採るつもりがなかったからです。
書類返却の希望がなかった書類はすべてゴミ箱行き(シュレッダー裁断)でした。
ただし、不採用の応募者への通知に、「この度はご応募いただき誠にありがとうございました。社内で慎重に検討した結果、、、、」と記述するのは採用関係者にとっては常識です。
応募した高齢者たちは、老いて頭も体も動きが悪くなったので、多少なりとも以前の仕事に比べたら楽な仕事に就きたいという思いで“簡単な”とか“基本的な”といった言葉に反応して応募したのでしょう。
でも、実際の仕事はそんなに楽ではなく、むしろ大変なこともあるので、採用する側としてはそういう意識で応募されては困るというのが本音なのです。
これは過去何度も転職してきた私自身の仕事人としての経験も踏まえていうのですが、世の中にある仕事で「この仕事は楽だな〜」というのはそんなにあるものじゃありません。
応募者を増やすために、採用側があえて簡単とか楽とかいう言葉を使うことはありますが、実際の仕事は逆にやたらきつかったというほうが世の中には多いですね。
そのギャップにショックを受けてすぐ辞めてしまう人も世の中にはたくさんいるぐらいです。
このように、高齢者が就職するにあたっては採用の段階でなかなか採用してもらえないという高いハードルがあります。
そして、採用されたは採用されたで、仕事がなかなか覚えられなかったり、体力的にきつくてこなせなかったりすると、「なんなのあの人は、まったく仕事ができないじゃないか」と周囲から白い目で見られたり、また、仕事がもとで体を壊してしまうなんてこともあります。
つまり、仕事に就いた後も続けていくためにはいくつもハードルがあるということです。
どこかの人材系の研究所が、高齢者が働き続ける上で大事なことは、高い給料を望まず、あまり負荷のかからない仕事を探すのがよいみたいなことを言ってましたが、自分が希望するいろいろな条件を満たしてくれる仕事ってそう簡単には見つからないし就けないものです。
そう考えると、例えば、自分が60代、70代、80代になっても働き続けたいのであれば、それ以前から、どういう仕事に就き、どういう働き方をしていけばそれが可能かを真剣に考え、準備しておくことがいかに大事かがわかるのではないでしょうか。
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yoron at 09:20│Comments(0)│仕事人の叫び