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2017年12月03日

教えるのは難しいよね。教えたつもりでも結果がNGなら教えたことにはならない。本当はそこからが勝負

レゴ1
(教えるって難しいなぁとつくづく思ったことはありませんか?)
私は自分では教え方がうまいほうだとは思いませんが、ただ、他人の教え方を傍で見ていて「教え方があまりうまくないなぁ」と感じることはあります。
仕事を教える時に、長年の仕事人経験で教え方を習得してきた人とそうでない人では明らかに教え方にうまいへたがあるのはしかたのないことです。
大きな会社や組織で働いていれば、会社や組織側が体系的に研修などを実施してくれて教え方などを学ぶ機会も与えてくれるでしょうが、そんな余力もない小さな会社や組織においては自己流の仕事のし方しかしてこなかった人は教え方も独自のやり方になってしまいがちです。
ましてや仕事経験がなかったり、仕事人としての経験が浅ければ、仕事を教えるということがどういうことなのか理解できていない場合も多いでしょう。
学校の勉強のようなものはわかるかもしれませんが。

私の経験から教えることの難しさの事例をいくつか紹介しましょう。
私は40代後半までいろんな会社に勤め会社員生活を送ってきました。
それぞれの会社ではいろんな教え方を学ぶ機会があり、また実際に教える仕事もしてきました。
そんな私は50歳が近づいた時に、やや大袈裟かもしれませんが一大決心をしてそれまでとはまったく違う未経験の飲食の仕事に就きました。
で、この業界に飛び込んで真っ先に驚いたのが、(私の経験した限りにおいては)ほとんどの人が新人に対しても仕事を丁寧に教えることはしないし、場合によっては、「こっちは忙しいんだから目で見て学べ」というような言い方もされました。
私は現在までに6ヶ所の違う現場(違う会社・組織)を経験しましたが、そのどこにも業務手順書(マニュアル)のようなものは存在しませんでした。
教え方は口頭のみで、しかも教え方は教える人任せで教え方も人それぞれでした。
同じことをAさんが教えた時とBさんが教える時では教え方が違うような。


ある大手企業の社員食堂でパートとして働いた際、私が経験した苦労を少しでも減らしてあげたいと思い、その勤務先を辞める時に後任者に業務マニュアルを作成して渡したことがありました。
それを見た職場の責任者や社員の人たちはそのようなものをそれまで見たこともなく、またそういう教え方をする人に会ったこともないらしくとても驚いていました。
会社勤めを経験した私にとってはごくごく当たり前のことだったのですが、世界が違うと仕事の教え方・やり方もそれだけ違っていたのです。
また、以前中学校の給食室でパートとして働いた際、ベテランのパートのおばさんたちから仕事を教えてもらったことがあります。
言い方は悪いですが、何せまともに会社勤めなどしたことのない主婦ばかりの環境だったこともあり、仕事の目的、意義や大事なポイントを教えるよりも目先の仕事(作業)を教えるばかりで、しかも相手が理解していようがいまいが一方的に伝え、伝えられたことがうまくできないと「あなたが悪い!」と言う始末だったのでほとほと困ったことがありました。

最近の事例も紹介しておきましょう。
現在は居酒屋でアルバイトをしています。
チェーン店の居酒屋のアルバイトスタッフは大学生や高校生などが多いのですが、当然のことながら彼ら・彼女らは仕事人としては未熟です。
もちろん、仕事という視点ではなく作業という視点でなら要領よくこなす人はたくさんいます。
最近、飲食のアルバイトは初体験という若者(10代)が入社しました。
社員自らが手取り足取り教えられるならそれに越したことはありませんが、職場で一番忙しいのは社員なので自ずと教えるのは他のアルバイトスタッフということになります。
一番最初に回ったきたのは、アルバイトの中でもあまり動き回る必要のない私の担当分野でした。
そこで私が最初に意識したのは、初体験というのは見るのも聞くのも初めてであり、ましてや酒を飲まない若者がやるのだから、基本の基本から教え、一つ教えそれができたら次のステップへ進むというやり方でした。
若者はやや不安そうでしたが、それでもこのやり方で少し余裕がある印象がありました。

しかし、それも束の間、この状況を見ていた他のアルバイトスタッフ(私より経験年数の長い大学生)がこの教育法をまどろっこしく感じたらしく、「次は私が教えます」と急に私に代わって新人に教え始めたのです。
その教え方というのが、とにかく早口でしゃべりたくさんのことを詰め込んでいくというやり方。
新人は状況が一変したので驚きとても不安そうにしながら必死についていこうとしていました。
なぜそうなるのかといえば、人気のお店であればあるほど店内は超多忙で時間を割いて丁寧に教える余裕など誰にもないので、より多くのことを教えてすぐ戦力になってもらいたいと考えるとそうなってしまうわけです。
きっと、ほとんどのスタッフはそんな感じで仕事を教わり、そういう教え方の良し悪しは別にして悪銭苦闘しながらそうやって仕事を覚えてきたのでしょう。
だから、他人にも同じことを求めてしまうのだと思います。
「私(たち)もこういう状況で仕事を覚えてきたんだよ。だからあなたも弱音を吐かないで覚えて下さい」と。

聞いた話では、以前に似た経歴の若者が入社したそうですが、初日に仕事のきつさを感じてすぐに退社してしまったそうです。
その若者もその人に合うようにうまく教えられていたなら今頃は貴重な戦力として活躍していたかもしれません。
しかし、勝手な想像ですが、もしかしたらその若者は最近入社した若者のような教えられ方をされ、それについていけず辞めたのかもしれません。
私は過去に飲食店の経験があるので何とかついていけましたが、やはり経験の有無はこういう環境では影響が大きいような気がします。
事例の話が長くなりましたが、他人に何かを教えるというのは簡単なことではないんですよね。
自分ではあの手この手と工夫しながら相手に合わせ教えているつもりでも、それはあくまで教える側の思いややり方であって、結果がNGなら教えたことにはならないのです。
教えたつもりの相手ができなくて、誰かに「教えていないのか?」と言われた時に、「いやぁ、ちゃんと教えたんですけどねぇ(理解できない、覚えようとしない相手が悪いんです)」と切り返すのは言い訳っぽく聞こえてしまいます。
教えるというのは、言うは易し、実際の効果を出すのは難しといったところでしょうか。
結果がNGなら、本当はそこからが勝負なんだと思うわけです。

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yoron at 06:42│Comments(0)

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