もっと練り込め!人には“向き、不向き”がある

2004年11月27日

批判するなら対案を出せ

他人の考えややり方を批判するなら、自分なりの対案を出す
これは仕事人として持つべき姿勢です。
ただ批判するだけ、外野席からヤジを飛ばすだけ、自分には何のアイデアもないのに相手のあら探しだけをする、こういうのはたんに見苦しいだけです。
批判をするからには、アイデアや対案を示すべきだし、それができるなら堂々と批判して構わないと思います。
もちろん、そのアイデアや対案を自らも実行できる自信があるならなおいいでしょう。

仕事人なら誰しも実感するはずですが、自分が当事者の場合は、他人からあれこれ批判されるのは嬉しくないものです。
ましてや、自分には関係ない事柄なのに、一般論で批判されたときにゃ頭にくることもあります。
あなたが給与計算の仕事を担当していたとして、社員から「おい、こんな少ない給料じゃ生活できんぞ。もっと給料を上げてくれよ!」と文句を言われようもんなら、「何言ってんだコイツ!」と反撃したくなるのではないでしょうか。


批判をしてはいけないということではないのですが、批判というのは、自分もそれを良くしていきたいんだという思いがあってこそすべきものだと思うのです。
良くしようと思っていないのに、無関係を決め込みながら批判だけ口にするのは、無責任の極みです。
批判される立場の経験をしたことのある人ならわかるでしょうが、批判されるというのは辛いものです。
ただ、「たしかにそうだな」と自分でも納得できる批判であれば、辛くはあってもありがたく感じます。

ある意味、人は誰かの批判を受けることで成長するように思います。
批判されると、批判されたことに対してなお一層真剣に考えるようになり、自分の言動を改善するようになります。
他人の批判というのは、自分が気づかなかったことを気づかせてくれることですものね。
そうであるなら、批判する側も相手の成長、悪い面の改善を期待して批判すべきなのです。
仕事の現場では、全員が同じ目標を共有しなければならないので、評論家のような批判は許されません。
現実的には、そういう人もいっぱいいるんですがね。

一般的にいうと、堂々と自分の考えを口にする人や目立った言動をする人は批判を受けやすいようです。
臆せず自分の考えや意見を述べる人は、「私はこう思う」とか「それはこうすべきだ」とハッキリ言い切るせいか、それを好ましく思わない人にとっては黙ってはおれないということになるのかもしれません。
本来なら、お互いの考えや意見が異なるなら、堂々と議論して白黒決着をつけたり、妥協点を見つけるのが望ましい姿でしょう。
一方は堂々としているのに、もう一方は陰でコソコソ批判するだけというのでは、あまりにも情けないではありませんか。

20代の頃、私の仕事のやり方や仕事に対する考え方を厳しく批判してくれる先輩社員がいました。
そういう人のおかげで今日の私があるのだと思います。
例えば、こんなことがありました。
私は、平日に有給休暇をとる際、仕事の進捗を上司だけに報告してから休んでいました。
ある日、先輩社員からこう言われました。
「お前は、上司にだけ報告すれば問題ないと考えているかもしれないが、上司がすべて理解できるとはかぎらない。仕事で密接に関係する人にも必要事項を連絡し、万全の手を打っておくべきではないのか。仮に上司が電話をとった時、“担当者が休んでいるのでわかりません”と応えるより、事情を知った同僚が代わりに適切な回答をするほうが会社のためではないか」と。

批判された時はムッとしましたが、少し頭を冷やして考えてみると彼の指摘は的を射てました。
建前としては、上司は部下の仕事を管理しなければならない役割がありますが、現実的には多忙な職場ではほとんど不可能です。
上司の立場になると、部下の細々した仕事までは管理できないというのが実態です。
ましてや、たくさんの部下がいるような部署であれば、日常的な業務の把握は難しいでしょう。
そういうことを考えると、先輩社員が指摘したように、自分が休んだ時に出ることが予想される支障への対策としては、仕事で関係のある同僚たちに話して対応してもらうほうがいいわけです。

「対案を考える、対案を出す」というのは、自分が当事者意識を持つということでもあります。
自分ならこうするというスタンスをとるわけですから、自分がいざその立場になった時には既に心構えができるいることになります。

だから、何かを批判する時に「対案を考える、対案を出す」クセを身につけるのは、とてもいいことなのです。
リーダーを目指す人ほど、こういうクセを身につけたほうがいいでしょう。

無責任な批判ばかりする人に効く(反撃の)言葉があります。
「そこまで言うのなら、ぜひあなたがやってください」、「あなたの考えを実行してみてください」という言葉です。
この言葉に対して、「私はそういう立場にはない」だとか「そういう言い方は無責任だ」という言葉が返ってくるようであれば、それこそ無責任な批判にしかすぎなかったという証明です。
仮にそういう立場になかったとしても、「ここまでは私の力で何とかできそうですが、ここからは難しいのでぜひ力を貸してくれないか」ぐらい言うなら理解できるというものです。
私もかつて上司にこういう無責任な批判を言い、当時の上司から上記の言葉で切り返されたものです。
まったく面目ない話です。

改めて言うまでもないと思いますが、仕事の現場では、全員が同じ目標を共有し、その目標達成のためにチームワークを発揮して仕事をしなければなりません。
そういう場では、傍観者のような無責任な批判はすべきではないし、またそういう批判を許すべきではありません。
当事者意識を持たない人がリストラされてもそれはしょうがないことです。
もし、自分がそういう人間になってしまいそうだったら、その組織を離れるほうが賢明かもしれません。
腐って価値のない批判ばかり言うクセが身につくと、その後自己改造をすることが難しくなります。
やっぱり、批判は、堂々と、そして対案を持ってすべきなのです。






yoron at 05:48│Comments(12)TrackBack(1) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 仕事人の叫び 

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1. 批判するなら対案を出せ  [ ひろのきまぐれ日記 ]   2004年11月28日 00:35
 批判するなら対案を出せ  当然と言えば、当然の話なのですが、いいなぁと思ったので、ご紹介。  このブログのヨロンさん、毎回毎回素直にいいことをおっしゃってます。 #年下が偉そうにごめんなさい。  忘れてしまいかねない基本的なことを書かれているので

この記事へのコメント

1. Posted by ひろ   2004年11月27日 16:35
ごもっともですね。以前は、時々カッとなって、
”じゃあ、対案を言ってください”と言う事が結構ありました。

自分が相手のことをいうときは、今のやり方の欠点には触れず、
”こうした方が、ここがよくなっていいんじゃない?”というように
心がけてます。
#最近、ようやく身についた気がしてます。

出世とは無縁ですが、リーダー向きなのかなぁ(笑)

こういうやり方だから、陰口たたかれるんだよなぁ。。
2. Posted by コングBA   2004年11月27日 17:33
TBありがとうございました。
正直この記事にTBが来るとドキッとします。
なるほど、少し頭の中がすっきりしてきて、昇っていた血液も随分下がってきたように思えます。
私をこき下ろした方は、いろんな記事を批評してどうやら他に仲間を増やしていらっしゃるようで、楽しんでいるように思えて腹が立ちましたね。
だから何度も自身のブログにも無知だからって注釈をつけて木村さんにTBしていたのに、わざわざ取り上げてくれて。
よほど賢いお方なようで。
この記事、また何度も読ませて頂き、自分も高めます。
ありがとうございました。
3. Posted by ヨロン/竹内富雄   2004年11月27日 19:50
ひろさん、こんにちは。ヨロンです(^_^)。

コメントいただきありがとうございます。
ひろさんはリーダー向きかもしれませんね(笑)。
陰口は所詮陰口ですからほっときましょう。
4. Posted by ヨロン/竹内富雄   2004年11月27日 19:53
ゴングBAさん、こんにちは。ヨロンです(^_^)。

コメントいただきありがとうございます。
批判されるようなことでもないことをわざわざ批判するような人は、無視しちゃってもいいんじゃないでしょうかね。
相手をするだけ疲れるだけですからほっときましょう。
私も自戒したいと思います。
5. Posted by sion   2004年11月27日 20:42
激しく同感です。

反対もしくは反論自体はしてもいいと思います。
本当に良くしようと思うのなら。
ただ、反対するためには『対案』は必ず必要と思います。
今そのことに気づいている人は、本当に少ない。
ただ反対すればかっこいいとか、面子が保てると思ってるみたいで。

居酒屋とかでよく見かける風景に、サラリーマン風の人が酔った勢いで
上司の批判とかを繰り広げているというものがあります。
まぁ、他人だしそれはそれで良いんですが、
『そこまで陰で言うんなら辞めたらええのにな』
と思います。
しかし、結局保身から我慢して仕事を続ける。

本当に言っていることが真実なのであれば、それを言うべきだと思います。
6. Posted by ヨロン/竹内富雄   2004年11月27日 21:28
sionさん、こんにちは。ヨロンです(^_^)。

>居酒屋とかでよく見かける風景に、サラリーマン風の人が酔った勢いで
>上司の批判とかを繰り広げているというものがあります。
激しくドキッとしました。
ひょっとして、sionさんの隣で飲んでいたのは私かもしれません(^^;

まーでも、陰で言ったことの10分の1でも仕事の現場で発揮したいものですね。
いくら生活がかかっているとはいえ、保身に徹するのも辛いと思いますけどね。
むしろ、仕事上で思ったことは仕事上で吐き出したほうが気が楽なように思います。

7. Posted by サトンピ   2004年11月27日 22:36
はじめまして。さとんぴと申します。何度かここにお邪魔してましたが、今日はコメントをさせていただきます。

「働く」についてのブログを読んで 私は会社説明会に行きました
「やりがい」について語ってました

「自分の努力」で得た結果が「やりがい」となるというものだった

社会に出て働いている人は きちんと「やりがい」の意味がわかるんですね
「やりがい」って社会に出て わかるものなんですね

会社説明会に行って 改めて働きたくなりました


今回のブログについて
私の働いているバイト先には 批判だけするおばさんがいます
店長でも リーダーでもないんですが

こっち側にも こうしたほうがいいというかあるのですが
そのおばさんには歯向かえない空気があります

そのおばさんには 会社の上のほうの人とつながりがあるからです
担当マネージャーに言ったところでその人も歯向かえないので 
店の雰囲気は変わりません・・・

変えたくて仕方がない でも私のような ガキが言ったとこで
やめさせられるだけなんですね

今やめたら 私はまだ 納得できないので
居続けながら どうにか変えていきたいですねぇ
8. Posted by ヨロン/竹内富雄   2004年11月27日 23:27
サトンピさん、こんにちは。ヨロンです(^_^)。

コメントをいただきどうもありがとうございます。
そうですね、社会人でも「やりがい」を感じている人と感じていない人はいると思います。
前者の場合は活き活き働いていますし、後者の場合は腐っています(笑)。

組織の中の人間関係って、なかなか難しいですよね。
その組織の風土とか権力構造も関係あるので、何かを仕掛ける時はそのあたりの見極めも必要かもしれないですね。
ただ、どんな組織でも、見極めができると、どこをどう突っつけば動くかというのがわかってきますので、面倒でもそういうアプローチも必要かなと。
そのおばさんをうまくのせていくとか、権限を持っている人にうまく伝わるようにするとか、いろいろテクニックがいりそうですね。
9. Posted by 大西宏   2004年11月29日 23:59
批判するときは対案を持つ。対案がないときは質問をしながら時間稼ぎして、なんとか対案を作る努力をする。あるいはその案を活かすために案を出した人に協力をする。
それもできなければ、観客席で下働きをする。それができないのならビジネスのステージから去る。当然のマナーだと思います。
また、対案は、対案であって対立ではなく、対案のない案はつまらないですね。爽やかな気持ちで読ませていただきました。
10. Posted by ヨロン/竹内富雄   2004年11月30日 13:50
大西さん、こんにちは。ヨロンです(^_^)。

そうそう、たしかに対案が出ないような案ってのはつまらないですよね。
いろんな意見やアイデアが続々出てこそ、採用される案も磨かれますしね。
時々、偉い人が出した案が誰からも異議を出されずに通ってしまうことが
ありますが、こうなったら組織としては危険ではないかと思います。
11. Posted by 智子   2004年12月02日 14:53
すっかりご無沙汰しておりますが、ヨロン節は相変わらずご健在のようで、読んでいて熱くなりました(笑)。批判・陰口ではなく、堂々と正面から対案を提示するという事ですが、これは対案を出す方の姿勢もそうですが、案を出された当事者の器も大きくなければ話しがこじれますね?『意見=批判』という風に直結するような人が相手だと話しになりませんし。。。ヨロンさんの記事を拝見して、色々な視点からの意見に素直に耳を傾けられる自分でありたいなぁと思った私です。

久々にAOLを開き「ビジネスピープル」と検索したら「ビジネスピープル共和国」というのがヒットしましたた。URLの末尾にはyoronの文字が…!!あ!これヨロンさん??と驚いて見にきました。大当たりでした。また時々寄らせて頂きますね^^ P.S. 就職おめでとう!!!!!!!!!
12. Posted by ヨロン/竹内富雄   2004年12月03日 20:55
智子さん、こんにちは。ヨロンです(^_^)。

どうもお久しぶりです。
お立ち寄りいただきありがとうございます!
AOLだけじゃなく、Yahoo!でもgoogleでも「ビジネスピープル」で検索していただければばっちりヒットしますよ(笑)。
他人の意見を聴く姿勢は大切ですね。
お祝いのお言葉もいただき恐縮です。

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