情報は咀嚼することが大事給料で「幸福感」は買えない

2004年11月22日

新しい出会いこそが脳を活性化させる

仕事人は、マンネリの状況下にあると、次第に覇気を失い、異質なものを受け入れにくい体質になりやすくなります。
例えば、ある仕事のプロセスが決まっていた場合、そのやり方を途中で変更することになると、その仕事の担当者は嫌がります。
私にも経験がありますが、せっかく担当業務にも慣れ、自分なりの創意工夫もして自分にとって効率的な仕事のやり方をしていたのに、ゼロから新しいやり方を習得しなければならないとすると、「面倒くさい!」というのが真っ先にきます。

仕事のやり方と同じように、仕事関係でお付き合いのあった人が変わることも、「あー、また人間関係構築のやり直しか」とか「次の人とうまくやっていけるだろうか」という具合に面倒くささや不安感が先立ちます。
他の人に変わってく嬉しく感じるのは、よほど嫌、苦手な相手だった時です。
そういう時は、次の人といい人間関係が構築できることを期待するわけです。
たしかに、人というのは、人間関係も仕事のやり方も定まったほうが安心するのかもしれません。
変化や変更が続いて不安定な状況にあると、落ち着かないような気もします。


しかし、一定の型にはまり、マンネリの状態になると、安心感はあるかもしれませんが、刺激は乏しく、新しいものを学ぼうという意欲が薄れてしまう結果、脳が活性化しなくなります。
脳が活性化しなくなると、新しいものを産み出そうと考えてみたり、挑戦するために行動を起こそう、というようなことをしなくなります。
そういう人の行く末には、若い人に対して「そんなことをやったって無駄だよ」としか言えない寂しいオジサンの姿がダブってみえます。

私は12月から3社目の会社で働きます。
また私生活面では、いろいろな交流会に参加してみたり、自分で交流会を主宰しています。
私の行動の背景にあるのは、「マンネリ化を感じ出したらヤバイ(自分がダメになる)」、「脳を活性化させるために、新しい出会いを創ろう」という考え方です。
だから、付き合う人間が固定化し出したら、それは私にとっては赤信号なのです。

人間、特に大人の人間は、そう簡単に自分の考え方や生き方を変えません。
赤ちゃんや小さい子供なら、まだ自我が発達していないので、周囲の大人や環境の影響を受けるかもしれません。
それに比べ、30代、40代、50代の社会人が、それまでの人生経験を通して形成してきた考え方や生き方を、他人の影響で簡単に変えるとは考えにくいのです。
そういうことを考えると、付き合う相手が固定化し限定化されるということは、お互いの思考も同じ枠組みの中にあり、そのことは、新鮮味に欠け、新しいものを産み出すエネルギーを発生させないということを意味します。

わかりやすい例をいいましょう。
飲む仲間がいつも一緒のメンバーだったとします。
そして、会話の話題でいつも多いのが会社批判や上司の悪口だったとしましょうか。
そうすると、自分にとって他のメンバーは気心が許せ、安心できる仲間ということになり、話題も共有しやすいものなので誰もその流れに逆らおうとはしません。
逆らうというのは、批判や悪口に終わらせず、会社の変革や上司を動かす方向にエネルギーを持っていこうとすることです。
つまり、逆らうというのは、それまでの居心地を悪くするということなのです。

私は、かつて、AOLで仕事のコミュニティを立ち上げ、リーダーとして運営をしたことがあります。
運営の内容としては、掲示板、チャット、オフ会が活動の3本柱でしたが、一番気を使ったのは、「常に新しいメンバーを呼び込み、常に新鮮な雰囲気を保つ」ということでした。
そういう努力をした結果、AOLの会員数が増加していた頃は、軌を一にしてコミュニティも発展し続けました。
しかし、新規会員の加入ペースが落ち始めると、コミュニティへの新規メンバーの参加も減り、その結果、既存メンバー同士のマンネリ化現象がみられるようになり、新鮮な雰囲気が失われていきました。

それを実感した時、私はコミュニティの運営から手をひくことにしました。
私は、異業種交流をコンセプトにしてコミュニティを運営していましたが、何のために異業種交流をするかといえば、それは“自分とは違った業界、職種の人、違った経験を持った人と交流することにより、刺激を受け、脳を活性化させ、仕事人としての能力アップを図る”ためです。
決して、和気藹々の仲良しクラブの雰囲気に浸りたいからでも、仕事の不満や愚痴を共有し合う(傷を舐め合う)ためでもありません。
私が目指した雰囲気がつくれず、刺激を感じることも少なくなり、ましてや異業種交流のテーマからはずれる話題が増えていくのであれば、私がその場に参加し続ける意義がなかったのです。

私は、今年に入って、再び脳を活性化させるために行動し始めました。
3月からはブログ作成を開始し、「仕事」に関心のある人たちとの交流を目指しています。
また、来月からは新しい会社で新しい出会いを経験することになります。
私にとって今年は転換、準備の年でしたが、来年は新しい出会いを求めて行動を本格化させる年になるでしょう。
よし、ますます脳を活性化させるぞー!老けないためにも(笑)。




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