弱みが強みになることもある?情報は咀嚼することが大事

2004年11月20日

社内政治をバカにしちゃいかん

社内政治”と聞くと、権力に擦り寄る、ゴマすりのようなイメージがあるせいか、嫌う人も多いと思います。
権謀術数の渦巻くドロドロしたイメージもあるのではないでしょうか。
実際にそういう世界を経験し、疲れ切った人もいるかもしれません。

しかし、社内政治というのは、果たしてそんなにネガティブな面だけなのでしょうか?
権力に近づく、権力を持つことはそんなに悪いことなのでしょうか?
もちろん、ネガティブ、悪い面もあると思いますが、私はあえて肯定したいと思います。
社内政治、大いにするべし」と。


そもそも、人が集まるところには、派閥や権力構造が自然に発生するものです。
そういう状況下で、何かをやりたい、思い通りの仕事がしたいと思えば、自分で権力を握るか、権力者の力を借りなければ実現が難しいと思います。
ましてや大勢の構成員がいる組織では、多くの人の協力が得られなければ、物事がなかなか進んでいきません。
そういうことを考えれば、自分の仕事以外に、社内の協力者づくり、権力の掌握をせざるをえないということが容易に想像できます。

組織においては、最高権力を持つのはトップのみですが、それでも、トップ1人ですべてを掌握し動かすのは到底無理なので、適宜権力を分散して組織が効率的に回るようにしています。
多くの組織では、階層別の権力構造が形成されています。
例えば、現場に近いところから、係→課→部→本部といったような感じになっており、それぞれに係長、課長、部長、本部長という責任者を置いています。
この構造においては、係長より課長、課長より部長、部長より本部長のほうが大きな権力を持っているということになります。

冒頭で、社内政治を嫌う人も多いと書きましたが、一般的にいうと、権力を持った人より持たない人にその傾向があるように思います。
あなたが新入社員や出世とは縁のない平社員であれば、純粋に目の前の仕事に取り組むだけなので、社内政治なんてものは自分の仕事の邪魔になるもの、偉い人たちだけが繰り広げる醜いものというイメージがあるかもしれません。
しかし、あなたが順調に出世の階段を昇っていく、つまり権力の高い位置へ移動していけばいくほど、社内政治は避けて通れないもの、いや組織を動かす上で必要なものと感じるでしょう。

社内のしくみを変えたい、おかしいと感じたところを正したい、仕事を通して自己実現をしたいと考えるなら、どうしても権力を握るか、権力者を動かすしかないのです。
あるいは、少しネガティブな言い方をすれば、自分の身を守るためには、権力を持つ側に立たなければならないのです。
そういうことのためには社内政治を行う力を身につける必要があるのです。
もし、「私は社内政治は嫌いだ。そんなもんは一切やらん!」という信念をお持ちの方がいらっしゃったら、一度出世という階段を昇ってみるか、または自分の仕事に悪影響(?)を与える体制側に対し、自分の考えを維持したまま反発してみることをお勧めします。
それを実行し、その結果を受け入れる経験をしたら、社内政治の意味をより深く理解できるでしょう。

人は誰もが我が身がかわいいものです。
崇高な理念や高い目標を掲げていても、その実現のために自分が犠牲になってもいいと考える人は少ないと思います。
課長や部長の頃は部下に人気があり、現場への理解もあったのに、役員になったとたんに人が変わってしまう人もいます。
従業員から経営者に身分が変わることの意味を知らない人は、ただただ驚き嘆き、そして不信感を持つかもしれません。
説明しますと、経営者になるということは、任期が1年、2年しかないということであり、任期切れとともにトップや株主の信任が得られなければ、その人の命運がそこで尽きてしまうということなのです。
だから、経営陣の一角に名を連ねた瞬間から社内政治を熱心に行って延命をはかるというのは不思議なことではないのです。
部外者や当事者でない人は気ままに批判などできますが、自分が当事者である場合はきれいごとでは済まされないというのが組織というところです。

大雑把な見方ですが、現場に近い人より、管理部門、しかもトップに近い部門にいる人のほうが社内政治に敏感で長けている人が多いような気がします。
なぜなら、社内政治の現実を目にすることが多く、実際に関与する経験が多いからです。
昨日まで営業の現場でガンガン売っていた人でも、技術の現場で研究開発に熱中していた人でも、社内政治が必要な地位に就いたり、部門に異動になると、最初はとまどいながらも次第に処世術を身につけていくものです。
生粋のエンジニアにとっては、本当にくだらない、割り切れないことも多いでしょうが、組織の中でうまくやるには妥協という戦術も時として必要だということです。

あなたの会社、職場を見回してみてください。
「あれ、なんでこの人がこんなに高い地位に就いているんだろう?」、「この仕事の経験はまったくないはずなのに、なんでこの部門の責任者になれたんだろう?」と思うような人はいませんか?
タイトルで“社内政治をバカにしちゃいかん”と書きましたが、ひょっとしたら、そういう人たちは「社内政治力」という力を身につけていたのかもしれませんよ。




yoron at 11:56│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 仕事人の叫び 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
弱みが強みになることもある?情報は咀嚼することが大事