自分の意志で仕事をしろ!第1回ブロガーオフ会【ブロガーがゆく】レポート

2004年11月06日

徹底的に「貸し」をつくれ!

「嫌だなぁ」、「面倒くさいなぁ」、「できることならやりたくないなぁ」と本音では思っていても、その人からの依頼だとつい受けてしまうということがありますよね。
どういう人からの依頼だと受けてしまうのでしょうか。
ズバリ、それは“たくさんの大きな借りがある”(と感じている)人からの依頼の時です。

人間関係では、「貸し借り」の関係が大事だといわれます。
英語でいえば、「ギブ・アンド・テイク」。
人間社会は、お互いに、助けたり、助けられたりという関係で成り立っているのです。
この基本的な事柄を理解していないと、良好な人間関係、信頼関係にもとづく人間関係はなかなかできません。


先日、地方に住んでいる友人から電話があり、仕事で東京方面へ出張するので私の自宅に1泊させてくれという依頼を受けました。
その依頼を受けたのは泊まる予定の前日でした。
親密な間柄でなければ、「おいおい、そんなの急に言われても困るよ。こっちだって予定があるんだから、早めに連絡してくれよな」と思ったでしょう。
なぜそう思うかといえば、社会人なら、相手の状況を慮ったり、真っ先に相手の迷惑を気にかけるのがマナーだと思うからです。
もっとも、そういうマナーのない社会人だっているんですがね。

私はその電話で、「おお、こっちへ来ますか。じゃ、ぜひ一杯やりましょう!」と歓迎の意を示しました。
あまり親しくない間柄であれば、ひょっとしたら何か嘘の理由で断ったかもしれないし、事務的な受け答えしかできなかったかもしれません。
なぜ、その人の場合は突然の連絡でもそれほど嫌に思わず、むしろ心から歓迎したのか、、、それは、その人との付き合いの中で、過去に「大きな借り」をつくっていたからです。

人間同士が「貸し借り」で動くといっても、小さな貸し借りというのは日常的に頻繁にあることなので、貸した方も借りた方もあまり意識しません。
例えば、ジュースを買おうと思ったらあいにく小銭を切らしており、友人に100円借りたとしましょう。
ふつうなら、その程度のことでは、相手に大きな借りができたとは思わないでしょう。
しかし、自分が経営する会社が倒産しそうになり、友人から数千万、数億というお金を借りたとしたらどうでしょうか。
それで会社を建て直すことができたら、きっとその恩は忘れないのではないでしょうか。
その友人に大きな借りができたと感じるはずです。
そして、いつかその借りを返したいと思うはずです。

そういうことを考え場合、自分の人生で将来何か困るようなことが起きた際に友人や知人に助けてもらいたいと願うなら、またそういう人間関係をつくりたいと思うなら、日頃から徹底的に「貸し」をつくっておくことです。
つまり、相手に「この借りはいつか返したいな。この人が困ったいる時はぜひ助けてあげたい」と思い込ませるぐらい、与え続けることです。

「損して得とれ」という言葉もありますが、一時的には損しても、長期的にみて得になることであれば、積極的に持ち出しをするべきです。

自分が相手とどういう関係にあるか、それを確かめるいい方法があります。
自分1人では解決できない困難な局面に立った時、ピンチに陥った時、自分が日頃友人と思っている人や仲間に助けを求めてみることです。
おそらく、人によって違う反応をするのではないでしょうか。
すぐ行動してくれる人、言葉だけで応援してくれる人、のらりくらりで関わりたがらない人、、、。
その時にこそ、その人との信頼関係の深さがわかるのです。
最後の最後で頼りになったのが家族だったということであれば、それだけ家族の人間関係は強い信頼関係で結ばれているということなのです。

とはいえ、大きな貸しをつくれる場面というのはそれほどありません。
ただ、貸しがいつか自分に戻ってくるものであるならば、徹底的に貸しをつくっておく姿勢が大事だと思うわけです。
例えば、職場で誰もやりたがらない宴会の幹事という仕事があります。
その理由は、仕事に影響が出る、面倒くさい、幹事をやったからといって人事評価が上がるわけではない、などいろいろあるでしょう。
しかし、そのような誰もやりたがらない仕事だからこそ、積極的に引き受けて裏方に徹し続けていたら、周囲の人は「悪いなぁ、いつもあの人に幹事をやってもらっていて。あの人のおかげでいつも楽しい宴会ができるんだ」と感謝の念を抱くでしょう。
そういう普段の小さな貸しの積み重ねが、大きな貸しにもつながっていくのです。

もし、あなたが今、自分の人間関係を振り返り、「貸し」よりも「借り」のほうが多いと感じるなら、今後はその「借り」を返しつつ、「貸し」を増やしていくように心掛けるべきです。
「借り」が多いと感じているのに、いつまでもそのままの状態だったら、あなたが何かで困って助けを求めようとしても、誰かに何かを依頼しようとしても、あまりいい反応は返ってこないでしょう。
だからあえて言うのです。
人間関係では“徹底的に「貸し」をつくれ!”と。
その貸しは、いつか必ずいろんなかたちで自分に返ってくるものなのですから。



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1. どこかで『TAKE』を求めてる  [ OverTheRainbow -BLOG- ]   2004年11月09日 22:51
一つ前の記事みたいなことはこれから書くのやめます。過去のことにウジウジしてちゃ ダメですね。誰のためにもならない…、未来志向で行かないと…。(XoX) でも、最後にこれだけは書かせてください。 オレはやっぱりどこかで『TAKE』を求めている。 この世の

この記事へのコメント

1. Posted by sion   2004年11月07日 21:19
微妙なんですが、『相手に貸しを作る』意思を持ち
困った事を解決する手伝い、或は手助けをしても
それは必ずしも帰っては来ないでしょう。
利害を一切考えないからこそ、それは自分に帰ってくるのではないでしょうか?
私はまず人間関係の中に『give & take』を持ち込まないようにします。
人に良い事をすれば必ず自分に帰って来るのは当たり前で
意識をする必要も無いと思います。
2. Posted by ヨロン/竹内富雄   2004年11月08日 10:49
sionさん、こんにちは。ヨロンです(^_^)。

なるほど、そういうお考えもあるわけですね。
おそらく、sionさんと私の体験とか人生観の違いからくることなので、
考え方はいろいろあっていいと思います。
私の場合だと、どうも「利害関係を一切考えない」というのは言葉では言って、本音では多少嘘があるのではないかとも思ったりします。
特に、仕事絡みの人間関係の場合はそれを感じますね。

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