苦手意識への対応ネットを捨て街に出よう

2004年08月23日

理解者に出会え

他人を見て、「この人はできた人だな」、「この人は未熟な人だな」と自分の価値基準で判断することがあります。
その際、私が用いる判断のポイントは、その人が“他人のことを理解しようと務めているかどうか”という点です。

つまり、他人の言うことに耳を傾け、何とか相手を理解しようと務めているか、それとも、自己中心的で、相手がどう思おうが関係ないという姿勢をとっているかということです。
望ましい姿勢としては、前者のタイプであるべきだと思います。
しかし、現実的には、人によっては、人生経験で後者のタイプになってしまう人もいます。


日常的にいろんな人たちと接する中で、そのことをもっとも感じることができるのは、「言葉遣い」です。
前者のタイプは、相手に理解を示す言葉を遣い、会話のキャッチボールを意識した遣い方をします。
ところが、後者のタイプは、相手のことを無視した一方的な言葉を遣い、相手がどんな気持ちになるかなどということには配慮しません。

よく間違いがちですが、言葉遣いは乱暴でも他人に対する理解力がある人はいます。
一方、言葉遣いは丁寧なのに他人に対する理解力がない人もいます。
この見分け方はなかなか難しいのですが、いろんな人生経験を積みながら見分けていく術を身につけていくしかないのかもしれません。

他人に対し常に攻撃的な姿勢をとり、虚勢を張っている人を見るにつけ、「あ〜、この人は、人生経験でも、周囲にも理解者に恵まれていないんだな」と思うのです。
理解者がいると、人間というものは心を開くものです。
心を開けば、その人のいい面がどんどん出てきます。
逆に、本当はいい面を持っているのに、良き理解者に出会えなかったばかりに悪い面だけが前面に出てしまうということもあります。

以前にも書きましたが、仕事人の場合は、いい上司や同僚たちに恵まれると人間として成長していきます。
逆に、人間関係に恵まれないと成長が止まってしまいます。
たまに、「今までいい上司や同僚に会ったことなんてない」と言う人がいますが、なるほどそういう人と付き合ってみると、そのせいか他人に対する配慮が欠けているようなことがあります。

結局、良き理解者にめぐり会えることで、その人と付き合っているうちに、自分自身も他人を理解することの大切さを学び、その術を身につけていくことができるのでしょう。
だから、周囲に理解者がいないと思ったら、自ら理解者を探したほうがいいのです。
そうしないと、いつまでたっても他人を理解することの意味を知らない気の毒な人間になってしまいます。

人は、自分がもっとも力を発揮できる位置にはまれば、ものすごい力を発揮します。
それゆえ、適材適所という言葉もありますが、その人にふさわしいところに収まれば幸せになれるのです。
自分がその位置を見出すことがもちろん大事なのですが、それを助けてあげられるのは理解者です。

先ほど上司の話をしましたが、あなたがやりたい仕事があってそれを上司に伝えたとき、上司があなたの良き理解者であれば、あなたの願いをできるかぎり叶えてあげようとすることでしょう。
1人だけの力だけではどうにもならないとき、理解者の協力・支援というのが重要になってくるわけです。

他人の言動にケチをつけたり、自分ではどうにもならないことをただ非難・批判しているだけなら、あなたにとっての真の理解者はなかなか現れないと思います。
一見理解者を装ってそんなあなたに近づく人はいるかもしれませんが。
自分から相手に理解を示し、理解しようと務める姿勢をとり続ければ、それが通じる相手であれば、向こうのほうからも歩みよってくるはずです。

理解者に出会おう!
それが自分も他人の理解者になれる唯一の方法なのですから。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by フロンティア池田   2004年08月24日 10:08
この場では、はじめまして!池田です。

いつも素敵な内容に、感動しています。

私自身は組織で働いている時には
素敵な方にはなかなか会えませんでした。
しかし、独立した後は、
ぞくぞく登場しています。

学べる方々が多いのです。
出会うために独立したのかもしれません。
出会いに感謝しています。
2. Posted by ヨロン/竹内富雄   2004年08月24日 22:09
池田さん、こんにちは。ヨロンです(^_^)。

コメントをいただきありがとうございます。
独立後は、より自ら積極的に出会いを求めるようになると思うので、
その結果、たくさんのいい出会いがあったのかもしれませんね。
人生があるかぎりは、どんどんいろんな人に出会いたいもんですね。
3. Posted by pyo   2004年08月27日 15:25
こんにちは
「苦手意識への対応」そして「理解者に出会え」、
ズシンと胸にきました。
いま私を捕らえて離さない問題です。
4. Posted by ヨロン/竹内富雄   2004年08月27日 23:40
pyoさん、こんにちは。ヨロンです(^_^)。

コメントありがとうございます!
この記事は私自身に対しても書いている内容なので、私にとっても問題です。
本当にそうありたいと日々願っています。

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
苦手意識への対応ネットを捨て街に出よう