仕事の現場では、外からではわからない出来事がよく起きている国の思惑とは違う方向へ進む仕事の現場の実態

2021年02月24日

非正規社員の間でも職の奪い合いという現実

IMG_4859 (1)
(正社員退職後の働き方に甘い理想を描いていませんか?)
正社員としての就職に比べると、特にこれといったノウハウやスキル、経験がなくても仕事に就きやすいイメージがあるのがアルバイトやパートといった非正規社員での就職ではないでしょうか。
現在正社員として働いている勤務先を定年などで退職したら、とりあえず、無理をしなくていいような(少しのんびり仕事したいという思いも込めて)簡単な仕事でもしようかなと思っている人も多いはずです。
私は現在50代後半ですが、数年前から非正規社員の身分でパートの仕事を続けています。
これまでいくつか仕事先(勤務先)を変えてきました。
私が就いている職種(調理補助)だと、年齢層では60代、性別では女性が多いです。

私は、現在、朝と夜に別々の仕事先で働くダブルワークをしていますが、両方とも学生寮の食堂の厨房です。
仕事量、仕事の時間帯、仕事の大変さの度合いを考えると、個人的には働きやすい仕事かなと思っています。
スタッフ募集時には未経験者可とうたってはいましたが、実際の採用においてはやはり経験者が優遇されているようでした。
現在はコロナ禍で巷に失業者があふれていることもあり、欠員などでスタッフを募集すると応募者は多いようです。


正社員時代の転職活動を思い出してみると、40代になるとそうとうきつかったという思いがあります。
何十社にも応募しては不採用通知を受け取り続け気が滅入ったことがありました。
採用する会社側からすると正社員は高い買い物になるので慎重になるのはしかたがないかもしれません。
こういう経験をしたので、40代での転職を最後に、50代以降は非正規社員でも構わないから職探しでなるべく苦労しない方向で動くことにしました。
そこで考えたのが、年齢不問で求人数が多い職種に就くということで、具体的に目をつけたのが飲食関係でした。
この狙いは当たり、これまでは応募するとすんなり決まるという流れできました。

ただ、現実の話をすると、私の場合は過去において人事採用や人材紹介などの仕事を経験していて、応募のコツなどを会得しているというアドバンテージがあるからで、そういう経験もない人が、例えば、冒頭で述べたように定年後にアルバイトやパートでもいいやという程度の安易な気持ちで就職しようとすればそれはそう簡単ではないと言わざるをえないでしょう。
アルバイトやパートなどの非正規社員の世界では、そういう身分でしか就労経験がない人たちもたくさんいて、そういう人たちは自身のノウハウや経験を生かして何とか仕事にありつこうと競っているのです。
だから、正社員の身分しか経験したことのない人が安易にアルバイトやパートの仕事に就くと、ついていけずに途中で脱落するなんてことは往々にしてありがちです。

かつて勤めたある社員食堂の厨房に、以前IT企業でSEをやっていたという若者が飲食の仕事に興味を持ったからという理由で入社してきたことがありました。
個人的に親しくなって会話した際の情報では、以前の仕事はきつくて大変だったのでもっと気分的に楽になれる仕事に就きたかったというのも転職の理由の一つのようでした。
しかし、どんな仕事でもそうでしょうが、実際の仕事はそんなに甘いものではありません。
慣れた人にとってはどうってことない仕事でも、それをやったことのない人にとってはとても大変に感じることはあるものです。
彼は現場での作業のスピードについていけず、結局数ヶ月後に辞めていきました。

たしかに、非正規社員の仕事は、最初に誰かに教えてもらってそれに慣れることができれば誰でもできる仕事なのかもしれません。
でも、慣れるまでは大変です。
長く同じ仕事を続けているような人は慣れるまで忍耐強く頑張っている人たちです。
はっきり言って、アルバイトやパートの仕事は簡単そうに思えても舐めてはいけません。
私が現在就いている仕事は、これまで経験してきた飲食の仕事の中では一番楽です。
それは他のスタッフも気付いているようで、現在いるスタッフは今の仕事を長く続けたいと思っているようです。
非正規社員の仕事もいろいろ経験してみると、単純にいってしまえば、いい仕事と悪い仕事の区別がそれなりにつくようになります。
当然のことながら、いい仕事には応募者も多いわけで、そこではまさに職の奪い合いが繰り広げられています。

これからの時代は、年金だけで悠々と暮らせる人はほとんどいないでしょうから、多くの人は年金をもらいながら何かしらアルバイトやパートなどの仕事に就くでしょう。
定年までフルタイムで働き詰めだったので、退職後は、午前中や午後の数時間だけ、あるいは週に数日だけ働きたいといった希望を持つ人も多いかもしれません。
私の同僚の60代の女性は、週5日午前中のみ働いて、午後以降はテニスやグルメなど趣味を楽しんでいるようです。
自分の望むライフスタイルに合い、それでいていい条件の仕事に就きたい、そう考える人は世の中に多く、そうであればあるほど競争は激しくなる、それが現実というものですね。

この記事に共感いただけましたら、以下アイコンのクリックお願いします。
人気ブログ>

<br><br clear=
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
yoron at 18:38│Comments(0)仕事人の叫び 

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
仕事の現場では、外からではわからない出来事がよく起きている国の思惑とは違う方向へ進む仕事の現場の実態