仕事(勤務先)を辞めるのは“卒業”だ。さて、次は何を目指そうか非正規社員の間でも職の奪い合いという現実

2021年02月23日

仕事の現場では、外からではわからない出来事がよく起きている

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(あなたも、自分が関わった仕事で他人に言えないことってありますよね?)
私は、以前から、「仕事は経験が大事だ」ということをよく言ってきました。
経験するというのは、現場にいて、現物を見て、現物に触って、現実を知るということです。
よく言われるところの“三現主義”(現場・現物・現実)ってやつですね。
企業などは中の関係者として働いてみると、内側から見る姿と外側から見る姿に大きな乖離があることがよくわかります。
当然のことながら、企業は自社をよく見せるために外側に向けては多くの場合きれいごとを言いますが、内側をのぞいてみれば、人間の腹の中と同じで他人には見せたくない(知られたくない)面も多々あるものです。
一つの事例として、私がかつて勤めた銀座にあった高級日本料理店(既に閉店)の話をしましょう。

このお店は、四季折々の日本料理を売りにしていて、特に河豚料理に力を入れていました。
時期によってはそれなりにお客さんが入ることもあったのですが、年間を通せば客入りは悪く経営的には赤字でした。
そのせいで、店内の設備改修などにはお金をかけられなかったのでいろんな設備が古く、また常にコスト削減が求められていてそれはいろんなところに不正を発生させていました。
例えば、河豚料理は高級なトラフグを売りにしていましたが、中国人など外国人の観光客には、どうせわからないだろうとショウサイフグという安価な河豚を調理して提供し、料金はトラフグ料理の料金をもらっていました。
また、団体客を呼び込むために時々格安プランをやっていましたが、その時は、食材は安いものだけを使い、水はミネラルウォーターと称しつつ実際は水道水を容器に入れて出すということもやっていました。


他にも、人件費を抑えるため、お客さんと直接接するスタッフは日本人にしつつも、皿洗いなどの裏方の仕事はネパール人などの外国人を使っていました。
そして、そういった外国人スタッフの採用は、日本人スタッフを雇う時のような募集広告を打つやり方ではなく、経営者が既存の外国人スタッフに「誰か働きたい友人・知人がいたら紹介してくれ」という感じで働きかけ口コミを利用していました。
口コミの場合は応募書類は不要だったので、もしかしたら日本滞在資格のない不法就労者もいたかもしれません。
何せ、このお店(会社)は、私の給料から社会保険料の名目で一定金額を控除しておきながら、実際は年金事務所に納付せずお店の運転資金に充てていたブラックなお店でしたからね。
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このお店で働いていた時に何人かのネパール人スタッフと親しくなって時々会話する機会があったのですが、あるネパール人からこんなことを言われたことがあります。
「XXさん(←年輩のおばさんスタッフで、業界経験が長く「私はできる人間なのよ!」というような偉そうな態度をとっていた人)は、いつもギャーギャーうるさく、私たちに向かって怒鳴るだけ。あの人は人間ではなく他の動物だね」と。
ネパール人スタッフを見下していたのはこのXXさんだけでなく、他の日本人スタッフにも何人かいました。
一言でいえば、奴隷のようにこき使っていたんですよね。
私自身も業界素人でこき使われていたので(笑)、お互い気持ちが通じ合ったのかもしれません。

まぁ、こんなお店だったので、経営に行き詰まって閉店するのは時間の問題だったのでしょうが、それでも、高級料理が食べたいと入店したお客さんは裏の実態なんて知る由もありませんから、目の前に出された美味しい料理で満足できたのでしょうね。
こういうお店でも、看板を維持するために高い給料を払ってそれなりに腕の立つ職人を雇っていたので、お金がとれそうなお客さんに対してはちゃんとした料理を出していました。
これまでいろんな飲食店で働いてきましたが、ほんと、飲食店の内側で起きている出来事はお客さんには知ってほしくないことがたくさんありますね。
今回は、私が働いた経験のある一仕事場の例を紹介しましたが、これまで経験したいろんな業界のいろんな会社の仕事でも、外からではわからない出来事をたくさん経験したことは言うまでもありません。
私は、決して上記で暴露したような事柄を肯定する立場ではありませんが、ただ、世の中をうまく渡っていく上で現実の姿を知っておくことは役に立つと思うのであります。

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yoron at 09:12│Comments(0)仕事人の叫び 

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