非正規労働者が“稼ぐ”のは本当に難しい!上の人からみればどうでもいいことでも、現場には現場の苦労がある

2020年09月29日

自分ができるからといって他人もできるはずと思ってはいけない。逆もまた然り。

大きなブリ
(自分のレベルで他人を見てしまうのは危険)
私はこれまで転職を10数回経験し、いろんな業界でいろんな仕事をしてきました。
転職すると、当たり前ですが、新しい環境の中で新しい人間関係を築き、新しい仕事のし方を覚えていかなければなりません。
これは一人ではできませんので、新しい仕事先であれこれ教えてくれる人に頼るしかありません。
教え方は人それぞれです。
手取り足取り懇切丁寧に教えてくれる人もいるし、やや突き放すような感じの教え方をする人もいます。
ただし、教える相手が、若い人なのかそれなりの仕事人経験を積んだ中高年者なのかによっても教えられ方は変わるのがふつうです。
即戦力を期待され採用された中高年者には、懇切丁寧に教えてくれる人はあまりいないと思ったほうがいいでしょう。

ところで、新しい仕事先で周囲の同僚たちからよく言われたのにこんなのがありました。
「なんで(こんな簡単なことが)わからないのか(できないのか)なぁ」
どういう状況の時にこんな言われ方をするのかといえば、相手がこちらに何かを説明する際などに、その人の中では「こんなことぐらいいちいち説明しなくても誰でもわかる(できる)はずだ」という思いがある場合、こちらがきょとんとした表情をした時です。
私がきょとんとするのは、私自身、相手の言っていることを勉強したことも、経験したこともないので、正直なところ、相手がいくら説明しても何のことだかさっぱりわからないわけです。
言葉にすれば、「はぁ」ってなもんで。
やや抽象的な言い方になってしまいわかりづらかったかもしれませんが、例えば、自分の会社に他業界から転職してきた人がなかなか仕事を覚えてくれないと、「この人、全然使えないな」と思ったことがあるという人はいるのではないでしょうか。


私がそれまでのキャリアを捨て、まったく未経験の仕事である飲食の仕事に就いた時、恥ずかしながら私は包丁の握り方や使い方さえほとんど知りませんでした。
その道ン十年という上司や先輩たちから、「お前な、誰でも包丁ぐらいは使ったことあるだろうよ、何でこんなことぐらいわからないんだ」と散々言われました。
たしかに、人生の中で包丁を使ったことは何度もあります。
しかし、それは仕事人として使ったわけではなく、自分が食べるものを調理するために、とりあえず“切る”という目的のためだけに使ったのであり、その包丁がどんなものであっても、切れ味が良かろうが悪かろうがそんなことはどうでもよかったのです。
同じ仕事を何年も何十年もやってきて人にとっては、当たり前で簡単なことでも、その仕事自体が初めて、全体像も含めさっぱいわからない人にとっては、簡単ではないのです。

かつて、メーカーから建設業の会社に転職した時、取引先から上司にかかってきた電話をとったことがあります。
電話をとった瞬間、いきなり、「XXちゃん(←上司の名前)、いる?」という電話主の声が。
私はどぎまぎして、「失礼ですが、どちらさまでしょうか?」と返したのですが、先方は、「いるの?、いないの?」とさらに言い、私が不在の旨伝えると、「じゃ、またかけるわ」と言って電話を切ってしまいました。
メーカー時代は、取引関係の電話は、電話をする際はまず名を名乗り、「いつも大変お世話になっております」みたいな儀礼の言葉を交わすのが当たり前だったので、このようなある意味無礼な電話にビックリしたのです。
これは極端な事例ですが、このような電話に対応できないからといって、「なんだ、お前はまともに電話もとれないのか」と嘲笑されるのは心外です。
でも、転職でゼロから新しい仕事を覚えていくというのはこういうことの連続だったりするのです。

ぐだぐだ書きましたが、言いたいことは、自分ができるからといって他人もできるはずと思ってはいけないということです。
逆も然りで、他人ができるからといって自分もできるはずと思ってはいけないということです。
自分が言ったことに対し、相手がきょとんとした表情の時は、「なんで(こんな簡単なことが)わからないのか(できないのか)なぁ」といら立つのではなく、相手にどうすればわかってもらえるか、どうすれば相手ができるようになるか、そのことを考え実行することが大事なのです。
なかなか難しいことではあるんですけどね。

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yoron at 22:59│Comments(0)仕事人の叫び 

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