いよいよ本格化か、大企業の正社員リストラ自分ができるからといって他人もできるはずと思ってはいけない。逆もまた然り。

2020年09月27日

非正規労働者が“稼ぐ”のは本当に難しい!

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(働き方はいろいろあるけれど、嗚呼、非正規労働者)
非正規労働者になってかれこれ5,6年の歳月が過ぎましたが、この立場になってつくづく思うのは、“稼ぐ”って本当に難しい!、ということです。
正社員時代は、仕事の割に給料が安いとかぶつぶつ不満を漏らしていましたが、非正規労働者である今の自分からみればあまりにも恵まれていたことを実感します。
正社員だったら当たり前につく社会保険等の福利厚生、非正規労働者はつかないのが当たり前です。
労働実態からみれば法律上はつけなくてはいけないのに、雇用者(会社)側はそれをしたくないためにあれこれ姑息なやり方をします。
例えば、週20時間のパート勤務なら社会保険に加入させなければならないとなると、雇用者(会社)側の都合で労働時間を19.5時間に調整させたりとか。

ある統計によると、非正規労働者の平均年収は180万円(女性は150万円)というデータもあるようですが、平均というのはあてにならないもので、私の経験では、過去には100万円以下の時もありました。
正社員のように1日8時間程度の労働をしても、月収20万円にもならない仕事はざらにあります。
それに非正規労働者の場合は賞与などというありがたい特典はないことが多いので、年収ベースにしたら低所得の正社員よりさらに低所得になるわけです。
そして、社会保険である年金や健康保険などの保険料は100%自己負担だから可処分所得はさらに低くなります。
ちょっと嫌味な言い方になりますが、もし勤め先をリストラされて正社員の身分を失ったら、一度非正規労働者として働いてみるといいかもしれません。
身をもって、非正規労働者が稼ぐのがいかに大変かがわかるはずですから。


まぁ、私の場合は、自ら望んで非正規労働者としての働き方を選んだので自分の中では納得しているのですが、望まないのにその働き方しかできない人たちはかなり辛いだろうなと思います。
例えば、かつての就職氷河期時代に正社員になれずにその後ずっと非正規労働者を続けている人たちとか、新型コロナウィルスの影響で来年の学校卒業後に正社員としての就職先を見つけることができない若い人たちとか。
あるいは何らかの事情で非正規の仕事しかできない人たちとか。
国が最低賃金を引き上げてもそれすら大した収入増にはならないし、逆にそのせいで企業側が採用を抑制する方向に動けば低所得者層は生活が困窮するばかりです。

自分が非正規労働者になってみてよくわかるのは、日本の産業界は正社員優遇で成り立っているということです。
給与明細をもらった時に、正社員だといろんな名目で収入の一部が控除されていると思いますが、非正規労働者の明細には支払総額から所得税ぐらいしか控除されていません。
これを比較して、「あれこれ差し引かれないほうがいいじゃないか!」と思うでしょうか。
所得税以外引かれている項目がないということは、何も保証はしないから支払ったお金で自分のことは全部自分でやれということなのです。
正社員の給料から差し引かれた諸々のお金は、いろんな特典を当人に与えているのです。
フリーで働いている人や起業し自分で事業を行っている人ならわかるかと思います。
正社員は、いろんな点で会社が守ってくれているところがあるんですよね。

今回この記事を書こうと思ったのは、昨日も記事に書きましたが、今後、各企業でリストラが本格化していく流れが予想され、そうなると、正社員の身分を失った人たちが非正規労働者として仕事に就くことが予想されるからです。
私が以前勤めた飲食店にもそんな50代後半の男性がいました。
彼は、仕事はきついのに待遇は悪い非正規労働者として働きながら就職活動を続け、何とか正社員として採用してくれるところを見つけ辞めていきました。
彼の場合は幸運なケースです。

言い方は悪いですが、非正規労働の現場ってね、“こき使われる”という表現がピッタリな感じのところも多いんですよね。
こき使われへとへとになっても収入は少ない、これが非正規労働の実態といっても過言ではないかもしれません。
もし、そういう立場でもいいからとにかく仕事をしようと考えるなら、予めこういった現実は知っておいて損はないかもと思う次第です。

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yoron at 06:34│Comments(0)仕事人の叫び 

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