自分の“死”を待つということいよいよ本格化か、大企業の正社員リストラ

2020年09月23日

『半沢直樹』人気にみるサラリーマン心理

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(仕事はあくまでも現実直視でいかないとね)
二日間かけて、作家池井戸潤氏原作のTVドラマ『半沢直樹』の第1話〜9話までを、GYAO!で一気観しました。
前作もドキドキハラハラしながら観ましたが、今回のも面白いですね。
私の友人・知人にもこの作品を楽しみにしている人が多く、SNSでもよく話題として取り上げています。
仕事人、特にサラリーマンになぜこの作品が人気なのかといえば、思うに、サラリーマン社会には理不尽なことが多く、そして、権力者の前ではどうしても折れざるをえない卑屈な面があるからでしょう。
極端な話、仲間内の間では正論をぶちかっこをつけることができても、勤め先の社長から、「やれ!」と命令されたらほとんどの人は従うしかないはずです。
不平不満があれば、飲み屋でやけ酒飲みながら吠えるしかありません。

私はこれまで、大企業から中小零細企業までいろんな組織を経験してきましたが、どこの組織でもこれが現実でした。
ドラマの中の半沢直樹のように一サラリーマンが頭取や役員の前で堂々と反論し、引き下がらないような態度をとるなんてことは現実的にはありませんでした。
では、現実離れしたこのドラマがなぜ人気なのかといえば、自分を取り巻く環境においては絶対にできないと理解しつつも、心理的にはドラマのような世界があってほしいという願いがあり、フィクションであってもその願いが叶うところにひかれるのでしょう。
おそらく、このドラマを楽しみにしている人たちは、最後に半沢直樹が見事に倍返しする場面を見てスカッとするのではないでしょうか。
「そうだ、正義は理不尽に勝つんだ!」、「権力を振りかざして威張っているやつは最後に負けるんだ!」ってね。


私は現場の仕事も好きですが、経営に絡む社内政治にも関心があります。
経営者としての仕事はしたことがありませんが、経営者の近くで仕事をしたことは何度もあります。
大企業の役員会の議場(密室)で、書記役を務める事務局として特別に席を置いたこともあります。
そして、一般従業員がほとんど知らないところで役員間の諸々の調整(連絡)係として動き回ったこともあります。
管理職以上になると、好むと好まざるとに関わらず少なからず社内政治(派閥争い等)に巻き込まれやすいものですが、私の場合は好奇心からそういうことにも首を突っ込むところがあり、おかげで、組織の何たるかをいろんな面から理解することができました。
だから、半沢直樹がいろんな思惑を持った経営者たちに振り回されながらも、何とか自分の立ち位置を決めようともがく姿に共鳴できる部分があります。

私がこのブログでこれまで書いた記事の数は、2020年9月22日現在で4,276本になりますが、そのほとんどを自分自身が実際に経験した出来事などをベースにしているので、より多くの記事に目を通していただければ、サラリーマンの心理というのがある程度はわかるのではないかと思います。
しかも、私がこのブログを書き始めたのが40歳の時、そして今が56歳なので、いってみれば、サラリーマンとしてはかなり深いところまで知っている立場でもあり、そういう点においては、フィクションではない現実のサラリーマン社会の実態を知りたい人には多少参考になるかもしれないと自負しております。
一言申し上げておきますと、『半沢直樹』の世界はあくまでもドラマの世界です。
間違っても感化されて自分の仕事上で半沢直樹を演じないことです(笑)。
組織内では、かっこつけようといきがると必ずどこかから圧力がかかります。
かなり精神的にタフな人でないと、針のむしろ状態になった時に耐えられなくなります。

信念で何か事を成そうとするのは大いにけっこうなことですが、実現のためにはよく考え戦略的に動くことが大事です。
最初の第一歩は自分が踏み出すにしても、徐々に仲間を増やしたり、権力者への根回しをしたり、状況に合わせてうまく立ち回ったり、そういったことを疎かにしてはいけません。
かつて勤めた会社である集団のリーダー役を務めていた頃、懇意にしていたある部長からアドバイスされたことがあります。
「熱い思いがあってもそれだけで突っ走るのは危険だぞ。一見お前の考えに共鳴し付いていくような素振りを見せながら、自分に不利益を感じた時に逃げ出すメンバーは必ずいるからな」と。
その後の仕事人人生を振り返ってみると、この部長の言葉は的を射たものでした。
半沢直樹の最終回(第10話)は、1,000倍返し!らしいので、今からとても楽しみです。

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yoron at 13:06│Comments(0)仕事人の叫び 

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