元気でまだ働けそうな年齢の人が無職の場合、周囲はどういう見方をするか「私は、XXの仕事をン十年やってきました!」は強みにならない

2020年09月13日

どっちが立派?、仕事人の前に人間としての成長が大事だよ

終わった人
(あなたは、仕事人としてだけでなく人間としても成長を望みますか?)
今回の記事は、私の個人的な主観に重きを置いて書きます。
こんな話題をネット上の記事だかで読んだ記憶があります。
若者のマナーの悪さがよく取り上げられる昨今、コンビニで買い物をするお客さんの中で、店員さんに気軽に話し掛けたり、冗談を言ったり、「ありがとう」などとお礼を一言言うのは、一見柄の悪そうなガテン系の仕事人の若者なんだとか。
また、別の記事では、あるコンビニで高齢男性のお客が店員の釣り銭の渡し方がなっていないと直接注意し、逆切れした若い店員によって暴行されたとか。
両方の出来事とも背景や事実関係を掘り下げていけば単純ではない真実が浮かび上がってくるのかもしれませんが、ここでは事実の表面的な部分だけに基づいてコメントします。

これは私の勝手な想像に過ぎませんが、ガテン系の仕事人は現場の最前線で仕事をしているので、現場の仕事の大変さとその仕事に従事している人の気持ちがよくわかるのかもしれません。
だから、店員さんに対し「ありがとう」の一言が自然に出てくるのでしょう。
一方、店員の態度がなっていないと注意した高齢男性は、かつてはオフィスワークをやっていて部下などにあれこれ指示して仕事をしていた人で、いたらない未熟な若者の言動については上の立場の人が指導教育するのが当然と考えている人だったかもしれません。
それゆえ、現役は引退してもかつての感覚で、本人は良かれと思いつい注意してしまったのでしょう。
私の周囲にも、既に現役を引退しているにも関わらず現役時代のような目線でものを言う人がいますが、ぶっちゃけ、相手するのが疲れますし、時にはイラ立つこともあります。


人によってとらえ方は様々でしょうが、私はね、人間としてどちらが立派かといえば、前者のガテン系のお客さんだと思うんです。
仕事人としてサービスを提供する側と客としてそのサービスを受ける側という立場の違いはあれ、お互いの間に良好な関係ができると物事はスムーズにいき、今後さらにいい方向に物事が進むでしょう。
しかし、一方が客としての優越感を持って相手を見下した態度をとったら、対価をもらう仕事人は相手に対し決していい感情は持たないでしょう。
そこには良好な人間関係は存在しません。
『実るほどに頭を垂れる稲穂かな』ということわざもありますが、年を取れば取るほど、仕事人というよりは人間として成長する人のほうが周囲から好感を持たれるものです。

大きな会社の中で上司やお偉いさんの顔色ばかり気にし、そこで出世していく度に自分は人間として成長しているなどと思うのは大きな勘違いです。
人間として成長しているかどうかは、所属している会社などの組織の基準でわかるものではなく、会社などの組織を離れたところで一個人になった際に周囲の人がその人をどう見ているかでわかるものです。
勤務先を定年退職した後、例えば、住んでいる地域が助けを求めている場面があれば自ら進んで力を貸してあげるぐらいでないといけません。
「そんなくだらないことに時間を使っていられるか!」などと無視したら、周囲の住民たちはどう思うでしょうか。

いつだったか、朝の仕事(学生専用マンションの食堂で朝食の提供)でこんな出来事がありました。
住居している学生の中に、いつも不愛想な表情で淡々と食事をとる学生がいました。
我々厨房スタッフが「おはようございます!」、「今日の朝食はXX(メニュー)です」と声を掛けても無視する日々が続きました。
ただ、私と一緒に仕事している私より年長の女性スタッフ(おばさん)は、その学生にはいつもにこやかな表情で接し、時には冗談っぽい言い方をするなどして何とかコミュニケーションを取ろうとしていました。
彼女なりにその学生のことを気にかけていたのでしょう。
するとどうでしょう、ある日を境にその学生の表情が変わり(明るくなり)、たまにはこちらに声を掛けてくるようになったのです。
彼女は嬉しそうに言っていました、「あの子も最近変わってきたわね」と。

私は彼女に脱帽しました。
これまでいろんな業界、会社で働き、いろんな仕事を経験したことで仕事人として大いに成長でき、たくさんのノウハウやスキルを身につけていると思い込んでいたのですが、会社組織の中では権限などを使っていろんなことができても、こういう場面では彼女のような思いを持つことも努力もできなかったのです。
正直言うと、朝食を学生に提供する仕事だから、学生がどんな表情や態度だろうが、こちらは淡々と提供すればいいと思っていたのです。
私は独身者ですが、彼女は子供も孫もいるので、そういう視点からも目の前の学生たちを自分の子供のように観察することができたのかもしれません。
どちらが立派な仕事をしていたかは言うまでもないでしょう。
冒頭で紹介した話題や自分自身が経験した話題からつくづく思うのは、仕事人の前に人間としての成長が大事だよなということでしょうか。

この記事に共感いただけましたら、以下アイコンのクリックお願いします。
人気ブログ>

<br><br clear=
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
yoron at 05:36│Comments(0)仕事人の叫び 

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
元気でまだ働けそうな年齢の人が無職の場合、周囲はどういう見方をするか「私は、XXの仕事をン十年やってきました!」は強みにならない