55歳以上の勤め人は、自分の市場価値を知っておくべし他人の“手のひら返し”、世の中にはよくあるので気をつけよう

2020年06月25日

現場を知らなくても仕事はできるが、知っているほうがよりいい仕事ができると思う

工事現場
(あなたは、仕事をする時、ちゃんと現場と向き合っていますか?)
私の朝の仕事先は学生寮の厨房。
この寮は昨年4月に完成し、私はオープニングスタッフとして働いています。
私を雇用しているのは、いろいろな施設の給食事業を手掛けている会社なのですが、私がこの会社の業務関係者を仕事中に見かけることはめったにありません。
管理責任者(厨房の責任者)に聞いたところでは、打合せで時々やってくるそうではありますが、ほとんどのやりとりはメールか電話のようです。
厨房での調理業務に関していえば、本部から毎月のメニュー表(担当の管理栄養士作成)が送られてきて、それに基づき調理担当者が調理するという流れです。
ただし、以前の担当者も現在の担当者も、メニューによっては、「これじゃダメだな」と不満を口にしながら現場で修正を加えています。
(メニューが貧祖な場合は他の料理を追加する等)

私が以前から不思議に思っているのは、例えば、自分でメニューを作った業務担当者は、現場に足を運んで実際に食事をしている人(顧客)の様子を観察したり、現場ではメニューに対する要望や不満などが出ていないかヒアリングしたり、そういうことをしてみたいとは思わないのかということです。
もしそう思って行動を起こしていたなら、上記のような現場の調理担当者の不満や意見も聞けたはずです。
(現場の人は、メールとか電話では本音を言わないことも多いものです)
思い起こしてみれば、この寮が完成し、新入居者を迎えての業務スタートの初日、この寮の企画を手掛けた不動産会社、また寮を管理運営する会社の社員は誰も現場にやって来ませんでした。
朝食は時間帯が早いので難しかったのかもしれませんが、私ならば、新規事業のスタートの瞬間というのは、特に自分が直接の関係者であれば見たい、経験したいと思うのです。


批判的なことを言いましたが、何を隠そう、私も若い頃は現場軽視の傾向がありました。
大学卒業後に入社したのが、大手メーカーの本社の総務部で、仕事はほとんどデスクワーク。
メーカーなのに製造現場の実態を知らないどころか、現場に足を運ぶこともなく長年仕事をしていました。
幸か不幸か、入社6年が経った頃に同社の経営企画部門に異動になり、そこではさらに現場から遠い人間になっていました。
現場を知らないのに企画の仕事に関わり、知ったかぶりで現場にいろんな指示を出していました。
この会社を退職して他の会社で働いた時も、やや言い訳がましく言えば、事務系ということもあって勤務先の事業の現場をあまり知らないまま(もちろん現場の人の声を聞くことはありましたが)仕事をしていました。

こんな仕事のし方はまずいと本気で思うようになったのは40代になってからでした。
中小の建設系の会社で働いていた頃は、現場安全担当者として、ビルの工事現場をヘルメットかぶって歩いたり、建物の取り壊し中の工事を間近で見たり、あるいは自社の作業員の補助業務をしたり、そんな経験もしました。
創業期のベンチャー企業で働いていた頃は、事務所を借りて諸設備を整えたり、新スタッフの受け入れをしたり、全体の運営に関わったり、小さいことから大きなことまでいろんなことを経験しました。
そういう経験をしてみると、現場の大切さがよくわかるし、すべてのことは現場で起きているということを実感できます。

先程も言いましたが、組織としてそれなりに整っている会社では、極端なことを言えば、現場を知らなくても仕事はできます。
「そんなの私には関係ない。私は上司から振られた仕事だけやって給料をもらえればそれでいいんだ」と割り切ることだってできるでしょう。
実際、大企業などにはそういう人がたくさんいることも知っています。
まぁ、何万人も従業員がいる会社で給与計算の仕事をしている人は、自分が担当する仕事だけでも手一杯でしょうし、その人にとっての現場は、その仕事をしている場のことなんだと思います。
だから、その人が「現場の仕事は大変なんだ!」と言う時、その現場はその会社の事業の現場ではなく、その人の所属先である人事部門の仕事が大変なんだと言っている可能性もあります。
たしかに、現場という言葉の解釈のし方は立場や置かれている環境によっていろいろあると思います。

ただ、私は、現場というのは、その会社の事業の最前線、つまり、直接お金を生んでいる場所(場面)だと考えています。
販売会社であれば、お客さんと接し自社の取り扱い商品を販売している場所やその商品を仕入れている場所、メーカーであれば、自社の取り扱い商品を製造している場所やその商品を顧客に販売している場所など。
もちろん、それらの現場をつないで業務をスムーズに進めるための役割を担っている管理の仕事も重要であることは間違いありません。
私が言いたいのは、自分が関わっている仕事は、頭の中や机上だけで完結させるのではなく、現場に出向いて、現場から情報を得て、複合的な情報や視点から取り組むことがとても大事だということなのです。
企画だけ立てて、資料だけ作成して、その後は他人任せ、「あとは現場でうまくやってね〜」という姿勢じゃダメ!、ということですかね。

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yoron at 18:07│Comments(0)仕事人の叫び 

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