ベテラン仕事人ほど、会社(組織)の看板なしで勝負してみるべし私が本当に知りたいのは、戦略家たちが考えている今後の戦略だ

2020年04月29日

有望ビジネス情報なるものは鵜呑みにしないほうがよい

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(有望ビジネスは、情報を鵜呑みにせずしっかり自分の頭で考えよう!)
新型コロナウィルス問題が世界中を覆う中で、今後はこういったビジネスが有望だみたいな情報がよく出回っています。
例えば、オンラインビジネス、リモートワーク支援ビジネス、ヘルスケアビジネス、在宅ビジネス等々。
こういういった情報に接すると、かつて流行ったインターネットビジネスという言葉を思い出します。
インターネットの技術と広がりは凄そうだというので、多くの人が雰囲気に浮かれ、ビットバレーといった言葉も流行ってネットベンチャーもたくさん生まれました。
30代の頃、私もこれからはネットの時代だと強く思い、ネット関連企業に転職までしました。
しかし、私が当時勤めた会社はそこそこの規模(売上高数百億円)まで成長したものの、数年で行き詰って業界大手企業に吸収統合されるかたちで消滅しました。

以前の記事でも書きましたが、若い頃、私は自己啓発の意味もあってむちゃむちゃビジネス書を読み漁っていました。
特に、成長というキーワードに弱く、有望ビジネス情報を扱った本は好きでした。
大手シンクタンクが毎年出版していた有望ビジネス関連本や著名な経済評論家や経営コンサルタントが書いた有望ビジネス関連本はむさぼるように読んでいました。
ただ、今振り返って冷静に考えてみると、それらの本に書かれていた内容が当たっているようには思えないのです。
もちろん、中には当たっている分野もあるかもしれませんが、それは、考えられる事柄を全部書き並べておけばどれかは当たるぐらいのレベルです。
その時に有望視されるビジネスというのは、その時の環境のもとで思い付くものであって、例えば今回のような多くの人が想像もしていなかった新型コロナウィルス問題が起きれば、それらの有望ビジネス論はリセットされてしまうのです。


それに、有望ビジネス情報はそれが世の中に広まれば広まるほど多くの人が同じ情報のもと同じような行動をとってしまうので、その時から有望ではなくなってしまいます。
ビジネスは誰も目をつけていない時から密かに行動を起こし、先行者利益を得てこそうまみがあります。
雨後の竹の子のように競争相手が多数出現しては勝ち抜くだけでも大変です。
だから、私は、自分の身の周りとか、自分が関わっている仕事や事柄の延長でビジネスチャンスを探すほうが賢明だと考えています。
『必要は発明の母』(意味:必要に迫られると、あれこれ工夫がなされ発明を生むから、必要は発明にとって母親のようなもの)ということわざがありますが、案外、自分が仕事上で不便を感じている事柄から「こういうのがあればいいなぁ」と思えば、そこにヒントがあるような気がします。

現在休業中の夜の勤務先(飲食店)は、以前から店内飲食、テイクアウト、デリバリーというやり方でサービスを提供していました。
コロナ騒動でテイクアウトやデリバリーの形態に注目が集まっていますが、私の勤務先を含め多くの飲食店は店内飲食が売上の大部分を占めているので、その売上の減少分をテイクアウトやデリバリーで補うのはかなり厳しいのが現実です。
今後、テイクアウトやデリバリーの形態でやっている飲食ビジネスが有望といってみても、既にそれが業態になっている会社はその事業が環境で追い風になっているだけであり、新規参入が増えれば増えるほど競争が激化して収益が減っていくので、もはやその分野は有望でなくなってしまうのです。
たしかに、多くの企業が市場に参入すれば業界全体の売上は増えるかもしれませんが、それでは有望と思われた分野でパイの奪い合いを招くだけで、それは結果的に低利益体質を生んでしまい、逆に前途を悲観して撤退あるいは敗退する企業が続出するだけでしょう。
まぁ、結論的に言えば、有望ビジネス情報なるものは鵜呑みにしないほうがよいということですかね。

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yoron at 08:25│Comments(0)

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