現実に直面した時に思い知らされる、50代以降の再就職の厳しさ今日で3月は終わり、明日から4月が始まる。胸の内でもいいから自分の夢、目標を持とう。

2019年03月30日

現場を知らない(経験のない)人が現場の仕事を設計すると現場は問題だらけになる

国会議事堂1
(現場を知らず、経験もないのに安易に仕事を設計していませんか?)
かつては、日本の会社は現場力は強いけどマネジメント力は弱い、一方、アメリカの会社はマネジメント力は強いけど現場力は弱いといったことがよく言われたものですが、昨今はこの差は縮まりつつあり、どこの国の会社であっても業績のいい会社は現場力、マネジメント力とも強いようです。
ところで、現場力という面だけにフォーカスしてみると、私の経験上は、現場を知らない(経験のない)人が現場の仕事を設計すると現場は問題だらけになる傾向があります。
極端な例ですが、例えば、有名大学出身者が現場経験のないまま組織の中枢の仕事に関わり、書籍などの文献で得た知識だけをもとに現場の仕事を設計したりすれば、いわゆる机上の空論になってしまい、それを現場に落とし込む段階で現実に適応できない事柄が多々発生してしまうことはよくあります。

最近もまさにそんなことを経験したばかりです。
現場で仕事をする人たちの仕事の内容(動き)があまり考慮されていない職場の設計、オペレーション上も仕事がスムーズにいきにくい指示内容等、現場を知っている(経験者)からみると明らかに現場を知らない(経験のない)人が現場の仕事を設計したんだなぁという印象がありました。
当然のことながら現場からは多くの問題指摘があり、クレームがあり、改善要望が多く出るという感じになりました。
これでは、仕事を設計した人は一生懸命自分の仕事をしたのかもしれませんが、残念ながらその効果はあまりなかったということになります。
しかし、組織というところは不思議なもので、そういう人の中には、現場から強い不満などが出てくると、「あとは、現場でスムーズにいくようなやり方で調整して下さい」などと逃げてしまう人もいます。
ある意味無責任な態度なのですが、これまた不思議なものでこういう人でも出世の階段を昇っていったりするのです。


理想論を言えば、現場を知らない(経験のない)人でも、自ら積極的に現場に関わるようにしながら仕事を設計するとか、あるいは、設計後にいろいろ問題が発生したら現場の声を聞きながら改善を積み重ねるなどの努力をしていけば、その姿勢は現場にも評価され、現場との良好なコミュニケーションにも役立ち、結果いい効果が出ていい仕事ができるはずなのです。
仕事人なら理屈の上でもこういうことはわかっていたいものですね。
本社(本部)で中枢部門の仕事に就いていても、現場に影響を及ぼす仕事を自分で設計しておきながら、現場にそれを投げたら後のことは知らないよ、ではあまりにも無責任というか仕事人の姿勢としては悲し過ぎます。
若い頃の私にはそんな面もあったので、今となっては当時の自分の姿勢を反省するばかりです。

これも極端な例かもしれませんが、外資系企業の社員の中には、ポジションアップ、収入増等の待遇面のキャリアップを目的に転職を繰り返す人がいます。
こういう人はプレゼンテーション力はあって短期的にではあっても上司の信頼を得る術を持っているので、現場を無視した仕事を設計してそれを自分の成果のごとく発表することがあります。
ところが、もともと現場を無視して仕事を設計しているので、それを現場に落とし込む段階で、あるいは時の経過とともにいろいろな問題が生じてきます。
そういうことが度々起きるようになると、さすがに上司もその人の能力を疑い、最悪その人は解雇されてしまいます。
でも、その人は先程も言ったようにプレゼンテーション力等があるので次の仕事先を易々と見つけてしまうのです。
言葉は悪いですが、こういう人が自分の会社で現場の仕事を設計したら現場は気の毒ですね、何せ害しか被りませんから。

私は現在時給制のパートタイムの仕事なので、まさに最前線の仕事ばかり経験しています。
ここで聞く周囲の同僚たちの声で一番多く聞く声は、「上の人は何もわかっていない」とか、「会社(正社員)は私たちに仕事をぶん投げるだけで何もしない」といったような不満の声です。
私はこれまで多くの会社でいろいろな立場で仕事を経験してきているので、そういった不満の言葉の中には、「そんなレベルの不満を言うのは仕事人としてはどうか」みたいなのがあるのも事実です。
ただ、それがお客さんに接している最前線で働く人たちの声なのであれば、とにかく多くの声を拾ってみることは大事だと思うわけです。
その言葉の中で使えるもの、使えないものの選り分けは拾った後ですればいいのですから。
以前から、このブログでは「仕事人は、現場を知る(経験する)ことが大事だと言い続けてきましたが、今回の記事でも言いたかったことはこれに尽きます。

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yoron at 06:20│Comments(0)仕事人の叫び 

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