年食ってからは現実を知った上で戦略的に動こう。そうすれば何とかなる部分もある。自分と他人は違う、自分が持っているものを生かしながら地味でも着実にいこう

2018年03月28日

リスクは突然襲ってくる時もある。想定できるリスクについてはある程度対策を講じておくほうが賢明だ。

早朝の風景(秋葉原)
(自分を取り巻くリスクについて想定できていますか?、何か対策は講じていますか?)
日頃からリスクばかり気にして生きているのもどうかとは思いますが、かといって一切リスクを考えないで生きているのもそれはそれでどうかと思います。
もちろん、想定していないところで突然襲ってくるリスクについては事前対策ができず、悲劇が起きてしまってから事後対応に追われるということもあるでしょう。
ただ、逆にいえば、そういうことを一度経験すると、二度とそういう目に遭わないように予め対策を講じておくという知恵が働くはずです。
自分の生き方や置かれている環境に思いを巡らせば、ある程度想定できるリスクの種類はあるでしょう。
リスクに対してはある程度対策を講じていれば、100%とまではいかなくても安心感を生んでくれるものです。
人間が求める安心・安全に対する欲求は、有名な心理学者アブラハム・マズローの“欲求5段階説”では、下から二番目にくる低い次元の欲求ですが、多くの人は安心・安全が満たされてこそ次の次元の欲求を求めるものです。

現役の仕事人を引退し老後はマイペースの悠々自適の生活をするプランを持っていても、突然予期もしなかった事件・事故に巻き込まれたり、病魔に侵されるというリスクもあります。
私は加害者になるのが怖くて車を運転しませんが、日頃から車を運転している人はちょっとした油断で他人を死亡させる事故を引き起こし多額の賠償金を支払わされるリスクもあります。
家族のいる人は自分以外の家族が何らかのトラブルに巻き込まれた結果自分も巻き込まれてしまうなんてこともあるかもしれません。
想像力を働かせればある程度想像できるものであれば対策の講じようもあるでしょうが、中には不意に襲ってくるものもあります。


私が過去に経験したものにこんなのがありました。
ある日、仕事帰りに一人でふらっと初めての居酒屋に立ち寄ったことがありました。
酒の品ぞろえがよく料理も美味しかったので満足し、店主との会話も弾んだので、お店を出てから記念にと思ってお店の外観の写真を何枚か撮ったのです。
ちょうどその時でした。
柄の悪そうな中年の男性が横から怒声で言いがかりをつけてきたのです。
「おい、こらっ!。お前は誰の許可を取って俺の知り合いの店の写真を撮っているんだ!。お前の行為は犯罪だ!。ちょっと警察まで一緒に行こうじゃないか!」と言うではありませんか。
冷静に考えれば犯罪行為でも何でもないのですが、当時はお酒が入って冷静な思考がなかったということもあり、この男性にすごまれてビビってしまいました。
「やばい!、こいつはヤクザだ。絡まれたら最悪だな。こういう時は逃げるにかぎる!」と思って全力で走って逃げました。

ある程度走ったところで後を振り向くと相手の姿が見えなかったので、「やれやれ、難を逃れたか」と安心し、最寄駅までゆっくり歩いていました。
ところが、駅の改札を通って少し歩いたところで、先程の男性が声を掛けてきたではありませんか。
そしてこう言ったのです。
「おい、お前。よくも逃げやがったな。もう逃げられんぞ。後で連絡するから名刺を寄こせ」と。
電車も終電だったし、何とかその場を丸く収めたかった私は素直に名刺を渡しました。
そして、相手の素性も知ろうと名刺を求めたのですが、相手は「ちょうど今名刺を切らしていまして」とやんわり断りました。
後でわかったことですが、男性はお店の店主とは何の関りもありませんでした。
また、名刺を要求したのは後で恐喝するために使いたかったのだろうと思います。
その後しばらくはそのことが気になって落ち着きませんでしたが、結局被害になるような出来事は何も起きず一安心したという思い出があります。

かつて勤めた大企業が、ある時、アメリカの片田舎に住む発明家を名乗る男性から「貴社は私の知的財産権を侵害している」という訴状が送られてきたことがありました。
賠償請求の金額は億単位の莫大なものでした。
日本ではこういうのは一般的に常識外れだと思われがちですが、そこは訴訟社会アメリカのこと、社内で問題になったのはいうまでもありません。
そういえば、当時、自慢話ではありませんが、私は個人的に企業リスクに関心があったので、知的財産権やら環境問題やら勉強してレポートにまとめていて、社内の知り合いに配っていたことがあります。
ほとんどの人は「よく勉強しているね。よくまとまっているレポートだね」ぐらいの反応でしたが、中には「うちもこういうことに真剣に取り組む必要があるね」と前向きに評価してくれる人もいました。
そんな矢先でもあっただけに、この問題が起きた時は私の認識は間違っていなかったと意を強くしたものです。

いかに伝統ある名門企業といえば、競争社会の中で勝ち抜くことができなければ倒産するというのは企業理論的には当然のことです。
だから、この会社に勤めていれば定年まで絶対安心という保証はどこにもありません。
日頃からリスク意識の高い企業であれば、例えば、業績が悪化するとリストラを臨機応変にやって生き残ろうするかもしれません。
そうすると、不幸にも自分自身がリストラの対象になって急に仕事を失い失業者になってしまうかもしれないのです。
リスクはどこに潜んでいるかわかりません。
私は過去に勤めた会社三社で希望退職を経験しました。
こういうのを実施する時の計画は会社側は極秘に行うものですが、私は立場上三社とも事前に知っていたし予想もできていました。
その時の経験でいうと、その計画を知らないというか、会社はイザという時はリストラも行うものだという考えを持っていない末端の従業員は、業績が悪くなってもそれほど危機感がなく、「あぁ、給料は上がらないのか(減らされるのか)」、「今年は賞与も期待できないな」ぐらいの認識しか持っていなかった人も多かったということです。

私はこれまで大企業、中小企業、個人店といろんな規模の企業、また業界、業種もいろいろ経験してきたので、企業内(組織内)で起こるであろうリスクについてはいろんものが想定できます。
もちろん限界はありますが、それでも、いくつかの企業を渡り歩いているうちに似たようなことを経験すると、「なるほど、会社には大中小を問わずこういうリスクはつきものなんだな」とわかるわけです。
繰り返しになりますが、リスクには事前予想ができず突然襲ってくるものもあります。
しかし、自分の過去の経験などを踏まえあるいは他人が経験したリスクを参考にしながら、想定できるリスクについてはある程度対策を講じておくほうが賢明だと思うのです。
『備えあれば患いなし』ともいいますしね。
最近、利用していたネットサービスのアカウントを乗っ取られるという出来事を経験し、自戒の意味も込めて記事にしてみました。

この記事に共感いただけましたら、以下アイコンのクリックお願いします。
人気ブログ

<br><br clear=
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
yoron at 08:47│Comments(0)仕事人の叫び 

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
年食ってからは現実を知った上で戦略的に動こう。そうすれば何とかなる部分もある。自分と他人は違う、自分が持っているものを生かしながら地味でも着実にいこう