その環境でしか得られないものはその環境がなくなった時に失う、だから他の環境にも対応できる準備をしておいたほうがよい影響力を持ちたいのか持ちたくないのか、それによって仕事人としての生き方や仕事のやり方も変わる

2018年03月20日

「I think」、「I do」の癖をつけよう、他人はその人自身がどう思うか(思っているか)、その人が実際に何をやるか(やっているか)を評価する

【クントゥグンジュ】全体風景1
(あなたは自分自身のことを語り、自分自身で実際に行動していますか?)
以前読んだ外資系企業の人事部長が書いた本にこんなことが書いてありました。
ある時、アメリカ人(だったかな?)の上司に、「皆んなの意見を聞いたらこうだったのでこうしたほうがいいと思います」みたいな意見を言ったことがあるそうですが、その時、上司からこう言われたそうです。
「あなたの言う皆んなとは、具体的に誰と誰と誰のことですか?、具体的に名前を教えて下さい」と。
上司は、部下の意見は、周囲の4、5人の意見だけを聞いた上でのものなのか、あるいは100人に聞いた結果をもとにしたものなのか、またどういったレベルの人たちに聞いて判断したのか、そういった具体的な情報を欲しかったのです。
つまり、自分が正確な判断、正しい決断をするには、その根拠が曖昧なものであってはいけないのです。
日本の会社だとなぁなぁな面もあるので曖昧さがあってもわり通ってしまいがちですが、当時この本を読んで外資系企業の論理性を重視する社風に新鮮な驚きを感じたものです。

また、別の話ですが、私は若い頃日本人論や一般論を語るのが好きな傾向がありました。
ある時、友人の前で、「日本人はこう面があるからなぁ」などと持論を得意気に語ったところ、友人からこう釘を刺されました。
「お前なぁ、安易に“日本人は”なんて語るなよ。同じ日本人でも俺とお前は違うんだ。お前が俺の何をわかっているというんだ。そもそも、お前は日本国民全員の一人ひとりをわかった上で総括して言っているのか。もしそうならわかるけどな」と。
この言葉は強烈で的を射ていたので、以来私は意識して「I think(私は思う)」と一人称で語る癖をつけるようになりました。


さらにまた、別の話ですが、かつて大企業の社員だった頃、ある社外の異業種交流会に参加した際、こんなことを経験したことがあります。
ある起業家が私のもとにやって来て、一生懸命自分の事業についてアピールしました。
でも、私は当時会社内でロジカルシンキングについて学んでいたので、この起業家のアピールがとても幼稚で説得力に欠けているように思えたのです。
その思いが表情や態度に出ていたのでしょう、相手は私にこう言ってその場を離れていきました。
「大企業にお勤めのあなたから見れば、私の事業なんて取るに足らないバカげたものなのでしょうね。すみません、お時間を取りまして」と。
おそらく、相手は私と話すのは時間の無駄だと判断したのでしょう。
本当にお恥ずかしい話ですが、当時の私は会社依存型の人間で、本当の意味で自分で判断し自分から行動する力がなかったので、個人がやっている事業をまともに評価する力もなかったし、個人が事業をやることの大変さに思いをめぐらすこともできませんでした。
その後、ちっぽけな会社で働いたり、名刺も持たず個人の力だけが問われる世界で働いてきたので、今ならば当時出会った起業家とまともに向き合えたかもしれないと思います。

SNSでつながっている知人の女性の投稿にコメントした際、ある著名人の本の中の一節を引用し(そのことを明記した上で)自分の考えであるかのごとくコメントしたことがあります。
その時、その女性からチクリとこう切り返されました。
「あなた自身の言葉でないのが残念ね」と。
これまで話した上記の経験談やこのことを含め、つくづく思うことがあります。
やっぱり、世間で評価されるのは、「I think」、「I do」ができる人なんだなと。
他人はその人自身がどう思うか(思っているか)、その人が実際に何をやるか(やっているか)を見ているんですよね。

私はこんなすごい人と知り合いなんだ、自分の友人・知人にはこんな立派な人がたくさんいるんだ、などと言ってみたところで、「で、(他人のことはどうでもいいから)あなたはどうなの?」としか思わないし、私はこれまでいろんな経験をしてきたしいろんなものを見てきて知っている、私はこんなにも勉強してきて情報もたくさん持っている、などと言ってみたところで、「で、あなたは具体的に何ができるの?(何をやっているの?)」にしか興味ないのです。
私の今の仕事は職人の世界ですが、この世界では、やれるのかやれないのか、やるのかやらないのかがすべてでそれでしか周囲は評価してくれないんですよね。
年とってから思考や行動を変えるのはなかなか難しいので、できることなら若いうちから意識して「I think」、「I do」の癖を身につけるようにするといいかもしれません。

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yoron at 08:27│Comments(0)仕事人の叫び 

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