自分の将来を考える上で、経営者や上司の言葉を読む力を身につけたほうがいい信頼はちょっとずつの積み重ねだよね。チャンスはその延長にある。

2017年11月20日

売れるノウハウ・スキル、売れないノウハウ・スキルというのは現にある

ハローワーク渋谷外観
(あなたが現在持っているノウハウ・スキルは、How much?)
あなたが転職希望者だとして、あるいは現在の会社を定年退職した後も働き続けることを希望したとして、あなたのこれまでの仕事人人生を通して培ったノウハウやスキルは他社に買ってもらえると思いますか?
これまでに、あなたが持っているノウハウやスキルを買いたいと言ってきた会社はありましたか?
ハローワークで求人と求職者の状況について説明を受けた経験のある人ならご存知かもしれませんが、単純にいってしまうと、専門技術を持った人への求人は多いのに対し、事務職のような仕事の求人は少ないんです。
そして、企業側からすると欲しい専門技術を持った人はなかなか採れず、一方で、事務職の求人を出せば多数の応募者が殺到するという状況で、特に中高年者にとっては事務職はかなり狭き門となっています。
この傾向はハローワークで説明を受けなくても、昨今の就職・転職情報を収集すればわかることです。

もちろん、就職や転職においては、たんにノウハウ・スキルだけでなく、年齢も大いに影響するし、人柄などの人物面も影響します。
ただ、10年、20年と仕事人人生が長くなれば、経験やその人がその時点で持っているノウハウ・スキルを重視されるので、雇用動向にあわせ売れるものがないと就職・転職はなかなか厳しいでしょう。
私は、40代まではバックオフィス(管理系職種)の仕事のプロになりたいと考え、その考えに沿ったキャリアを積んできました。
総務、人事、経理、経営企画、秘書、営業管理、品質管理、広報・宣伝など、どちらかといえば広く浅くの傾向はありますが、とりあえず一通りは経験してきました。
こういう経験を買われて40代までは転職などもそれなりにできてきました。


しかし、40代になった時に、このままの方向(同じキャリアの延長)では50代以降仕事人を続けていくのは厳しいと思いました。
以前人材紹介の仕事をしていた時に気付いたのですが、50代、60代になると事務職の求人はほとんどなく、この年齢でも可能性のあるのは専門技術を持った人たちなんですよね。
例えば、世の中の景気が上向いて建設需要が増えると現場の施工技術者が不足するので、この職種については大手ゼネコンを始め引く手あまたになります。
また、私が現在身を置く飲食業界も腕の立つ料理人は引っ張りだこです。
飲食店は料理が最大の売りだし他店との差別化でもっとも重要なので、どうしても料理人の確保に躍起になるわけです。
恥ずかしながら、私の料理人としてのノウハウ・スキルはとても売れるようなレベルではありませんが、それでも50代で転職が可能なのは事務職に比べたらかなり門戸が広い職種に就いているからです。

私ぐらいの年齢(50代)の人や現在の勤務先での定年が近づいてきた人は、今後の進路についてあれこれ考えを巡らしていると思います。
もっと以前から考えている人も多いかもしれません。
こう言ってはなんですが、現時点で自分のノウハウやスキルを売る自信がない人は、強制的に現勤務先を追い出されるとか、現勤務先に居続けることが苦痛だとか、そういうのがない限りは定年まで居続ける、あるいは定年後再雇用の道があるならその道を選択するほうが賢明でしょう。
特に強い意思もない状態で会社の命じるままの仕事を続けてきて定年を迎えた人は、じゃ次行きますかといってもその人のノウハウ・スキルを買ってくれる会社がどこもなければ次はありませんからね。

「私は経理部長まで昇り詰めたぐらい経理経験は豊富だ」と売り込んでみても、企業は60歳の経験豊富な人よりも25歳の経験の浅い人のほうを採用するのがふつうです。
不思議なもので、仕事人経験が豊富な人は自分の力には自信を持っているのに、年齢という高い壁が非情にも目の前に立ちはだかるのです。
世の中の流れによって売れるノウハウ・スキル、売れないノウハウ・スキルがあるのはたしかです。
現役仕事人を完全にリタイアする(した)人は別ですが、仕事を続けていきたい人は、自分の持っているノウハウやスキルが売れるものなのかそうでないのか、時々いや常に意識しておいたほうがいいかもしれません。
そうすれば、会社の命令に流されるだけの仕事人人生から自分で自分のキャリアを考え築いていくという姿勢になるような気がするのです。

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yoron at 09:50│Comments(0)仕事人の叫び 

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