物事を早く有利に進めるには、キーマンを探り当てキーマンにアプローチすべし現実の前では現実的選択肢を常に考えておいたほうがいい

2017年06月12日

同じ立場・状況を経験していない人からの批判は話半分で聞くか、無視してよい

若い頃、平社員の立場で仕事をしていた時、上司や会社批判を散々やっていたことがあります。
ある会社で当時の上司からこんなことを言われたこともあります。
「お前はどんな時でも(どんなことに対しても)反対意見ばかり言うんだな。もっと素直になったほうがいいぞ。そういう態度を続けていたら、自分自身では何もできない(行動できない)人間になってしまうぞ」と。
20代、30代頃の私はビジネス書を読みまくり、仕事場は経営企画など経営者に近い部署だったので、今ふうの言い方をすればやや意識高い系仕事人でした。
その頃は、「世界はこうなっている、日本はこうなっている。だから我が社はこうすべきだ(世の中から遅れている)」などと口にし、自社のビジネスの最前線(現場)を見たことも経験したこともないくせに、言うことだけはいっちょまえに偉そうなことを言っていたような気がします。
今思い出すと恥ずかしいかぎりですが。

そんな私だったので、例えば、上司が現場叩き上げの人で私と正反対のビジネス書を読まない人だったりすると立場は上司が上なのに見下してしまう傾向がありました。
「なんだよ、世の中を知らない人が上司かよ、やりづれぇな」と。
PC操作がまったくできない上司から手書き書類の作成を依頼され、「世の中はITの時代、一人一台のPC環境で自ら文書を作成する環境だというのに、うちの上司ときたらまったくどうしようもないね」と腹立たしさを感じるみたいなものだったでしょうか。
しかし、よく考えてみると、現場叩き上げということはそれだけ現場を熟知しているということであり、会社のビジネスのことをよくわかっているわけであって、だからこそそれを買われて責任ある立場に就いた人なのです。
“現場が大事”ということは本を読んで知識としては持っていながら、自らは現場経験のない人が現場経験者を批判するという矛盾、というか愚かな姿勢に気付いていなかったのです。


新人時代に上司の手書き文書をワープロ専用機でタイピングするという仕事をよくやっていましたが、その時に必要だったのは、上司を批判することではなく、その文書を見れることを喜びそこに書かれていた内容を読み取って会社の動きを知ることでした。
仕事人の差は新人時代からつくとよく言われますが、こういう場面でどういう考え方をするかがまさしく差を生んでいくんだろうと思います。
部下を持たず上司や他人の批判ばかりしていてもよかった立場から、部下を持ち自らリードして何かを生んだり問題を解決しなければならない立場になったら必然的に考え方も行動も変わるでしょう。
責任ある立場にありながら相変わらず自分以外を悪者に仕立てて批判ばかりしていたら、その人の昇進はそこで止まるか見限られて降格されるでしょう。
これもよく言われることですが、将来大物になる人は若い頃から思考にその傾向があって、例えば、自分の実際の立場よりも上位者の視点で物事を見、仕事をする習慣があるものです。

時間だけはすべての人に平等に与えられているものですが、使い方は人それぞれです。
どんなことに使うのが有意義かは個人の価値観次第なので自分の時間は自由に使えばいいと思いますが、ただ、なるべくなら無益(無駄)なこと、後で後悔してしまうようなことには時間は使いたくないと多くの人は思うのではないでしょうか。
そこで、これは私個人の考え方ですが、「同じ立場・状況を経験していない人からの批判は話半分で聞くか、無視したほうがよい」ということです。
例えば、中間管理職の立場にいる人が、一人の部下から自分の率いる部署の方針を散々批判されたとします。
その時、その部下がなぜその方針を立てたのか背景を理解しようともせず、他メンバーとの協調を一顧だにせず、たんに自己主張だけしたいがために批判していると気付いたなら、その部下に関わって時間を使うのは時間の浪費になるのでまともに関わるのはやめたほうが賢明でしょう。

ある会社の社長が私にこんなことを言ったことがあります。
「私は全社員の前では、皆んなで頑張って成果を出し、業績を上げ給料を上げようと訴える。それは経営者としては当然のことだと思っている。しかし、経営環境によっては目標が達成できず、逆に業績悪化を招くこともある。その大半の責任は経営者にあるかもしれない。しかし、いつでも会社批判ばかりし、業績が悪くなったのを他者の責任ばかりにし、給料が安くて生活できないといつも嘆いている社員にはこう言いたい。だったら、どうぞ業績のいい、給料のいい他社に自由に転職してください」と。
大企業(大組織)であればあるほど個人的に直に経営者の本音に近い言葉を聞く機会はそうそうないかもしれませんが、いつも「仕事が大変だ、人使いの荒い会社だ、給料が安い会社だ、経営者がダメだ」と批判ばかりしている社員に対しては、さっさとその会社(組織)を去ってほしいというのが本音のトップは多いかもしれません。
結局のところ、自分から相手のことを少しも理解しようとせず批判的な態度ばかりとっている人は他人から受け入れてもらえないので自分自身が損をするし、逆から言えば、繰り返しになりますが、同じ立場・状況を経験していない人からの批判は話半分で聞くか、無視するぐらいがちょうどいいかなと思うわけです。

この記事に共感いただけましたら、以下アイコンのクリックお願いします。
人気ブログ

<br><br clear=
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
物事を早く有利に進めるには、キーマンを探り当てキーマンにアプローチすべし現実の前では現実的選択肢を常に考えておいたほうがいい