2017年05月20日

一般論や正論はいいから、即・直接役立つアドバイスが欲しい時ってあるよね

かつて勤めた大手企業時代、頭の回転の早い上司に仕えたことがあるのですが、その人の難点は、話す時に理屈や理論重視で話す時間が長いため、部下が急ぎの案件を処理しなければならない時にそれが障害となってしまうことでした。
例えば、簡単に承認してもらえるだろうと思った資料を持っていくと、「なぁ、XX君。この案件の本質を君は理解しているかね」と始まり、私が何かしら回答しそれが相手の期待に合っていないものだとそこから延々と自分の考えを述べ出すのです。
私としては自分の中で仕事の段取りを組み立てていて、まずは簡単な案件をさっと処理し、時間のかかりそうな案件はじっくりやろうと考えていても、上司対応で簡単な案件が2時間も3時間もかかると当然他の仕事にも支障が出るわけです。
そんなもんだから、明朝の会議で配布する資料作成が上司が帰る時までに承認取れなかった際は、深夜遅くまでかかって作成し翌朝上司が出勤してきたら確認してもらい承認をとるなんてことをやっていました。

実は、この上司、一事が万事こんな調子だったので、社内では嫌われ者になっていて、「あの人のところに行くと面倒だから」と思われ他部署の人はあまりやって来ませんでした。
部署の責任者だから、どうしてもその人の承認が必要になった時だけやって来るみたいな状況だったかもしれません。
そういう面倒くさい上司だったので部下も敬遠しがちでしたが、話しの内容自体は正論が多かったんです。
「いいかね、XX君。仕事をする上においてはな、まずは考え方が大事なんだ。よく考えて本質を見抜き、そこから仕事を組み立てることが大事なんであって、考え方が間違っていれば成果が芳しくないのは当然じゃないか」と言われれば、「はい、まったくその通りです」としか言いようがないんです。
その人は有名国立大学の法学部を卒業した人で、当時の勤務先の親会社から転籍してきた人でした。
親会社ではその流儀でよかったかもしれませんが、子会社(他の会社)に移ったからには実状に合わせ自分自身の考え方ややり方を変えたほうがうまくやれたかもしれないと思うのでした。


一般論や正論というのは、ある程度経験を積み、本などの文献を読み込んでいたりするとそこそこ言えるようになります。
しかし、それ自体は間違ったことではないにせよ、よく言われる“TPO(時、所、場合)”に合わせる工夫をしないと逆効果、あるいは無駄になってしまいます。
例えば、大手企業の総務部しか経験したことのない人でも、自分で勉強すれば、人事部や経理部や宣伝部など他の管理部門の役割や業務について知識や情報を持つことができます。
では、この人が社員10人程度の会社の総務部に転職したら短期間で業務を習得し回せるようになるかといえばそうでもないんです。
私自身この例を経験しているのでわかるのですが、小さな会社の総務部は何でも屋なので、それこそ一人で総務、人事、経理、宣伝を担当し、さらには社長代行、営業や技術部門の支援などもやる、みたいな環境になることもあるんです。
そうなると、総務の役割はこうだとか人事の役割はこうだとか正論など言っている場合ではなく、とにかく状況に応じた対応力こそがもっとも大事になるんです。

以前、大手企業を辞めて無職だった時代に、ある零細企業の社長から一緒に事業を手伝ってくれないかと誘われたことがあったのですが、その社長を前にして大手企業時代のスタイルで企業戦略のあるべき論について語ったところ、「余力のある大手企業はそういうことをじっくり考える時間がとれていいですね。うちは零細企業だから」とやや皮肉っぽく言われたことがありました。
結局、その後その社長から連絡はなかったのですが、きっと「こいつ、使えんわ」と即座に判断したのかもしれません。
今思い出してみても、自分がいかに世の中を知らなかったか、商売というものをわかっていなかったかと自分自身に対し呆れるばかりです。
これまでの仕事人人生(経験)を踏まえて思うことは、他人から具体的なアドバイスを求められたら、相手が何に困っているのかや相手が置かれている状況をしっかり把握した上で、相手にとって即・直接役立つアドバイスができたらいいなということでしょうか。

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yoron at 10:18│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 仕事人の叫び 

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