2017年05月19日

なるほど、経験してみると実態が見えてくるというのはたしかにある

以前、銀座の高級和食店で板前見習いとして働いていた時、当時の料理長からこんなことを言われたことがあります。
「料理人の世界はピラミッド型になっているんだ。真剣に修業を積んで一流の料理人になりたいという人は高級なお店を職場に選び、そこまで志の高くない人はちょっと高めの居酒屋あたりで働き、まともに料理人になれないような人は安い店や立ち食いそばなどに行くんだ」と。
業界経験がほとんどない当時、この言葉を聞いた時は、どんな職業の人であれ見下すような言動に反発を覚えたのですが、このお店を辞めた後、高級居酒屋、安居酒屋の厨房を経験してみると、「なるほど、当時料理長が言っていたことはこういうことなんだな」と実態が見えてきたような気がしました。

飲食店というカテゴリーは同じでも、どういう客層を狙うかによってお店の体制はずいぶん違うものだなぁと。
高級和食店時代には当たり前のこととして教えられたことが居酒屋などでは当たり前ではなかったのです。
高いお金を払うお客さん相手だと料理に一手間も二手間もかけて、お客さんにお金を払うだけの価値があると思わせなければなりませんでした。
そういった料理を作るのは、昨日今日から料理人修行を始めたといった素人ではできませんので、それなりに経験を積んだ料理人が担当します。
これに対し、安い居酒屋などは、学生アルバイトなどが料理長からレシピを教えてもらって作ったりするのですが、それほど手間をかけないし、冷凍食品を多用して極力誰でも対応できるような流れになっています。


また、飲食の世界では、小規模の飲食店と違って、大規模な施設対応の集団調理というのもあります。
この分野で、私は大手企業の社員食堂と中学校の給食室を経験しましたが、似ている点もありますが対応においてはかなり違う点もあります。
例えば、中学校のほうは子供たちの集団食中毒などを懸念し、衛生についてはかなり細かなルールが決められています。
もちろん、施設の規模によってもやり方にバラツキがありますけどね。
業界を経験したといってもまだ3年程度なのでそれほど事情には通じていないのですが、それでもいくつかの現場に当事者として身を置いたことでいろんな実態が見えてきたことだけはたしかです。

まぁ、何でもそうでしょうけど、特に仕事については、興味があることややってみたいことは実際に行動して自分で経験してみることが大事ですね。
ちなみに、50歳から無謀にも料理人になろうと決意した私の現状のレベルは、安い居酒屋の一品料理を覚えて何とか対応できるレベル(ただし、スピーディなお客さん対応は無理)といったところでしょうか。
時々、友人知人から、「修行したんだから美味しい料理が作れるでしょう」なんて言われることがあるんですが、(他の仕事でも同じことが言えると思いますが)他人から高い評価を受ける仕事をするにはそれなりの努力・スキルがないとダメなんですよね。
きっと、あなたも自分の仕事において経験してみて実態が見えてきたというのはあるのではないでしょうか。

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yoron at 18:24│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 仕事人の叫び 

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