自分の時間なら自由に使えばいいと思う、そうすればそれが充実感につながる相手と似た職場環境に身を置き似た経験をしてみると、当時の相手の気持ちがよくわかる

2017年05月07日

人は、自分は語りたくないのに他人が語りたくない事実は知りたいものである

仕事人を長年やっていると誰でも嫌な思いをした経験は何度もしているはずです。
そして、そういうことはあまり他人には知られたくない、特に利害関係のない第三者には自分のイメージ上も知られたくないと隠す人は多いはずです。
隠さないまでも他人に聞かれないかぎり自ら積極的には話題のネタにしないとか、聞かれたら曖昧にして答えるとか、そんな人はたくさんいると思います。
私自身、このブログで過去の出来事にまつわる事柄を散々書いてきましたが、さすがにこういうこと(事実)は誰が読むかわからない公の場では書けないなと感じセーブがかかったこともあります。
ただ、私自身も感じることですが、嫌な出来事や体験ほど赤裸々に書いたほうが説得力というか現実味があるし、読者の興味をひくものなんですよね。
人は、自分は語りたくないのに他人が語りたくない事実は知りたいものです。
逆に言うと、正直なところ、自分のイメージ戦略もあるかもしれませんが、常に前向きな言動の部分しか見せなかったり、きれいごとや一般論しか言わない人にはそれほど興味を持たない人も多いでしょう。

例えば、自分がある日勤め先から首を宣告されたとします。
あるいは、日頃の言動で上司の不興を買ってしまって左遷させられたとします。
本人は大いにショックを受け落ち込み、その事実は他人には知られたくないと思うかもしれません。
しかし、「勤め人であるかぎり明日は我が身」と日頃から思っている人にとっては、当事者には不幸な出来事かもしれませんが、それこそこの事実の経緯や当事者の心境について微に入り細に入り知りたいと思うでしょう。
なぜならば、それを知ることによって自分の仕事人人生の参考にしたいからです。
仕事で失敗やミスをすることはよくありますが、それらから学んで次に生かすことが成功につながることはあります。
とはいえ、仕事人はとりあえず自分の仕事をするにおいて失敗やミスは避けたいと考え、そのために他人の失敗やミスの事例から失敗やミスをしないコツをつかみたいと思うのです。
けれども、冒頭でも言いましたが、人は嫌な体験を隠したり積極的に語りたがらない傾向があるので、そういった失敗やミスの事例を集めるのはなかなか難しいのです。


仕事によっては守秘義務が課されることも多いでしょうから、事実を他人に語れない状況というのはあるでしょう。
特に罰則付きの契約を結んでいる場合は禁を破れば自分に不利益が生じますから口が固くなるのは当然です。
それはわかるのですが、人が本当に知りたいのはこの守秘で守られている事柄だったりするんですよね。
私が過去に勤めた会社のいくつかでは業績不振の際に希望退職を募りました。
言葉では希望退職ときれいですが、実際の現場では会社側が各部門に辞めさせる人員の割当をしたり、辞めさせたい人の肩たたきをしたりしていました。
辞めたくないのに退職勧奨される人は不本意なので会社側と揉める人もいました。
現実はドロドロした人間ドラマがあったのです。
ある時、私が会社勤めを辞めフリーだった時にある企業の人事部に勤める知人から、希望退職の制度や現場で起きたことを教えて欲しいと依頼されたことがあります。
その会社でも同様の制度を実施することを検討していたようで、いろいろ他社の事例にあたったらしいのですが、具体的な運用方法がわからず、またどんな問題が起きるのかも情報がなくて困っていたようなのです。

仕事がテーマのこんなブログをやっているせいか、時々面識のない読者の方から仕事上の相談メールを頂くことがります。
漠然とした内容のメールもあるのですが、中には、今自分が置かれている状況と抱えている悩みや困り事を詳細に書いて送ってこられる人もいます。
当然、漠然とした内容には一般論的なお返事しか書けないし、詳細な内容のものについてはこちらがアドバイスできるレベルでそれなりのお返事をしています。
職場は利害関係が絡んでいるので、利害関係のない第三者に相談したい時ってあるんですよね、事柄によっては。
以前転職相談・斡旋の人材コンサルタントの仕事をしていたことがありますが、そのことを知っている人からは退職や転職について相談されることもしばしばありました。
いつだったか、私のブログの読者から「このブログは参考になる」と評価メールを頂いたことがあります。
理由は、書いていることが一般論ではなくかなり具体的で自分の職場でも“あるある”で共感できる点が多々あったからということでした。
結局、私が他人が語りたくない事実こそ知りたいと考える人間で、その視点から記事を書いたからこそ共感を頂けたのではないかと思うわけです。

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