新しいことを経験し刺激を受けるのは、中高年からこそ必要苦しい時は見栄を張らず、身の丈に合った生き方をしたほうがいいと思う

2017年01月30日

お金に余裕があるからといって長期間無職でいると再就職は難しい、特に中高年者、プライドの高い人は

これは、かつて人材紹介の仕事に関わった経験や自分自身の経験を踏まえて言うのですが、一般的には、お金に余裕があるからといって、仕事を辞めた後に長期間無職でいると再就職は難しいのが現実です。
特に中高年者、プライドの高い人は。
よくあるのがこういうケースです。
名だたる大企業に数十年勤めて退職した際、退職金として数千万円という大金を一度に手に入れ、また貯金もそこそこあった場合です。
家庭を持っていても子供たちは既に自立していて、大金の出費予定がなければ、資産家とまではいかなくてもお金持ちになった気分にはなるでしょう。
こういう人は、退職後の再就職を漠然と考えていても、お金に余裕もあるし、これまで仕事漬けの日々だったから少しのんびりしながら自分に合う仕事を見つけようと考えがちです。

数千万円というお金は使い方によってはなくなるのは早いかもしれませんが、まぁ、ある程度質素な生活をしていればそう簡単にはなくなりませんので、1年や2年、あるいは数年ぐらいは無職生活でも気持ちの上では余裕があるでしょう。
しかし、実はこの余裕の気持ちが再就職を難しくするのです。
こういう人は再就職を急いでいないので、それまでの仕事人経験も踏まえ、またそれまでの待遇も考慮し、前職並みとはいかないまでもより良い条件の仕事先を見つけようとします。
でも、年齢が60歳を超えていたら、条件をかなり下げても再就職の道はかなり難しいのが現実なのに、そういう現実は無視し、自分のプライドもあって、探し続けていればきっと条件に合う仕事が見つかるはずと思ってしまうのです。
そのうち、年月だけがどんどん過ぎていき、数年後に貯金がかなり減った現実に危機感を募らせ、またなかなか希望の仕事先が見つからないことに焦りを感じ、そこから必死に仕事先を見つけようと活動を始めるのですが、今や時は既に遅しとなってしまうのです。


以前、人材紹介の仕事をしていた時、中高年者の再就職希望者のカウンセリングや就職斡旋をすることが時々ありましたが、中にはそういうタイプの人がいました。
本人は、待遇などの条件面はそうとう譲歩し、仕事もあまりこだわらないようにしていると言っているのですが、現実をわかっていないだけに認識が甘いのです。
例えば、以前勤めた大企業での毎月の給料が50〜60万円あった人が30万円まで条件を下げたといっても、50代、60代の人に紹介できるそんな案件はほとんどないのです。
ハローワークへ行って求人案件を調べればわかるのですが、中高年者用の求人なんてのを見ると、せいぜい月給10万円〜10数万円、しかも求人案件数は少ないというのが世の中の現実です。
そういう案件でも応募者が殺到するので中高年者の再就職は難しいのです。

ある60代後半の方が綴っている再就職活動のブログを読むと、仕事選びにこだわりを持つのは本人の自由ですが、そのせいでなかなか再就職先が見つけられず苦労していることがよくわかります。
その方は年金をもらいながら活動しているようですが、いくばくかの収入があるせいか、「自分の大事な人生、あまり妥協するような就職はしたくない」という思いもあるらしく、求人情報にあたってはめぼしい案件があれば応募するというやり方をしているようです。
で、せっかく見つけた就職先も期限付きだったりして、そこを辞めたらまた同じことを繰り返す、そんな感じみたいです。
私も仕事選びにはある程度こだわりがあるのでなかなか就職先が決まらないという現実がありますが、ただ、私の場合お金の面でまったく余裕がないので、希望の仕事内容であればお金面は目をつぶっています。

元キャリアコンサルタントとして言うなら、中高年になってから転職、再就職を考えるなら、妥協できないほどのこだわりを持っていないのであれば、仮にお金に余裕があっても長期に無職生活を送らないほうが賢明です。
よしんば月給が数万円といった低賃金の仕事しかなくても、希望の仕事内容に合っていればとりあえず働いてみるぐらいの覚悟があったほうがいいと思います。
無職期間が長くなると生活のペースがゆったりになりやすいので、仕事人としての現場感覚も失くしがちです。
仕事の現場への再復帰を考えているなら、どんな仕事でも関わってその感覚を維持しておくことが大事です。
最近、年金切り下げのニュースがありましたが、今後の世の中の成り行きを予測すれば、老後の生活はますます厳しくなりそうな気がしています。
そう考えると、特に私のようにお金に余裕のない人は、仕事をし続けることが必要かなと思うわけです。

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