落ちた時、退く時こそ気持ちの切り替え、次への挑戦心が大事頭の中だけでわかっていても、行動できなければ意味はないし、効果もない

2016年12月18日

「お前は苦労が足りない!」、「お前の考え方は甘い!」、こんな言葉は相手の心に響かない、相手の反発心を生むだけだ

上司が部下を説教する時、目上の人が目下の人を説教する時、相手が苦労していなさそうに見える時、自分の経験上から相手の考え方が甘く思える時、相手に対しついこんな言葉を吐いてしまうことがあります。
お前は苦労が足りない!」、「お前の考え方は甘い!」。
あなたは誰かにこんなことを言われたことはありますか?
そう言われた時、あなたはどう思いましたか?
私は何度も言われたことがありますが、正直言ってこの言葉に対しては納得できませんでした。
相手が上司、目上の人や得意気になっているしゃべっている人だと、表面上は神妙な面持ちで聞くふりをしながら、腹の中では、「何言ってんだこいつ、俺はあんたとは違うんだ。あんたの苦労や考え方なんて知ったこっちゃないぜ」と反発したものです。

おそらく、私だけでなく、誰かにこの言葉を言われたら内心反発する人は多いような気がします。
例えば、一代で会社を興して成功を収めた経営者が従業員の働きぶりが気に入らないからといって、「お前らは苦労が足りない!、俺がどれだけ苦労してこの会社を今日の状態まで発展させたかわかっていない!」と従業員たちに怒鳴ったところで、この言葉は従業員の心に響かないでしょう。
なぜなら、大きくなった会社に入社してきた従業員は何も創業時の苦労と同じ苦労をしたくてその会社に入社したわけではなく、逆に安定、それほど苦労しなくていい環境を求めてその会社を選んだかもしれないからです。
親が子供に、あるいは自分がやってきたこと(経験したこと)を後からやろうとする人に、「お前の考え方は甘い!」と諭そうとしたところで、子供が親以上に立派な人間になる可能性はあるし、同じようなことをしてもその人なりの考え方・やり方でうまくいく人もいるわけで、自分なりの考え方を持っている人にとっては、この言葉は余計な言葉なのです。


かつて勤めた大企業で、社外メディアの記者の社長インタビューに同席したことがあります。
その席で、記者が社長にこんな質問をしました。
「社長に就任されてから一番苦労されているのはどういうことですか?」と。
これに対し社長はこう答えました。
「自分の部下(役員など)のやり方に口を出さないようにすることです。部下が効率の悪いやり方をしているとつい口を出したくなるが、私が口を出してしまうとそれは指示・命令になり部下は委縮してしまう。それだと部下が育たないので極力部下に任せ見守るようにしているんだ」と。
これは先程例に出した創業社長とは対極のスタイルです。
部下(従業員)の苦労が足りないように見えても、部下(従業員)の考え方が甘いように思えても、部下(従業員)が自分の考え方・やり方でやっていきながら成長していく姿を我慢強く見守る、そういうことができる経営者や上司は優れた経営者、上司なんだと思います。

相手の苦労が足りないと思ったら自分の体験談を語ったり、相手の考え方が甘いと思ったら一つの考え方として自分の考え方を述べたり、その程度にとどめておくほうがいいでしょう。
そのほうが相手の心に響くことだってあるかもしれないし、何かを得てくれるかもしれないのです。
飲食業の仕事に就いて三年目ですが、この業界ではこのような言葉などで頭ごなしに怒鳴る上司が多いような印象を持っています。
職人気質の人が多い業界だからでしょうか。
私ぐらいの人生経験を積み、私ぐらいの年齢になるとこのような言葉はまったく心に響かないですね。
相手のことを思ってものを言うなら、「お前は苦労が足りない!」、「お前の考え方は甘い!」なんてな言葉は極力使わないほうがいいかもしれません。
つい言いたくなったら、自分の苦労は本当に足りているのか、自分の考えは甘くないのか、自分自身について思い巡らしてみてはいかがでしょうか。

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