今、「歴史上の人物で誰が好きか?」と問われれば、「大石内蔵助」と答えるだろう他人の発する情報は、すぐ鵜呑みにしないで、相手の思惑を考えてみるクセを身につけよう

2016年08月02日

動かない人を動かすのに精力を使うより、動いてくれる人に働きかけるほうが賢明

いろんな人たちと仕事をしている中で、それぞれの人に対してこういうことを思うことはありませんか?
「この人はもっともらしいことは言うのに、なぜ何もアクションを起こさないのだろうか」とか、「この人にお願いごとをすると嫌な顔をせず快く引き受けてくれ、しかもすぐアクションを起こしてくれる」とか。
あなたが仕事をするなら前者、後者どちらのタイプと一緒に仕事をしたいですか?
おそらく、ほとんどの人は後者を選ぶのではないでしょうか。
かつて、組織の中の若手でペーペー社員だった頃、本来であれば私の上司を通して依頼するような仕事を、いろんな部署の人たちが直接私に依頼してきたことがありました。
当時、私の上司は融通が利かず、フットワークも悪い人として陰口を叩かれるような人だったので、担当業務に精通している私ならやってしまえる内容であれば、依頼者は仕事を早く終わらせるためにいちいち私の上司を通すという無駄を省きたかったわけです。

組織間の仕事のやりとりで関係者を飛ばして実務的に物事を進めようとすると、「私は聞いていない」だの、「勝手なことをしないでくれ」だのと人間関係の軋轢が生じやすいのですが、それでも、自分の仕事を早く進め成果を出したいと思えば思うほど、自分が余計なプロセスと考えるプロセスは飛ばしたくなるものです。
大企業などで社内調整に膨大な時間を費やした経験のある人なら実感できると思います。
これも私の経験談ですが、私はいろんな会社でいろんな会議の事務局をよく担当しました。
この業務で一番面倒くさいのは何かというと、会議の日程調整や会議メンバーの出欠確認です。
特にお偉いさんがメンバーの時は、一人ひとりに連絡をとって都合のいい日時を聞き出し、全員の都合を聞き出したところで日程を決めていくという作業をやりましたが、本当に面倒くさかったですね。
ほとんどのメンバーの都合のいい日で調整しようとしても、都合の悪い人が地位の高い人だったりすると、また日程を調整し直したりとかね。
必要なことなので無駄な業務とはいえないにしても、生産性を感じないのでただただ面倒くささだけを感じたものです。


たしかに、組織などで仕事をする時は、調整力は重要な能力の一つであることは間違いないでしょう。
大きな組織であればあるほど、一つの物事を動かすにも関係者が多いので調整には時間と労力が必要です。
ただ、何かをする上では、タイミングが大事だし、そのためにはタイムリミットを守る必要があります。
そう考えると、目的を達成するには、動かない人を動かすのに精力を使うより、動いてくれる人に働きかけるほうが賢明のはずです。
関係部署の長が理解もしていないし動いてもくれないのであれば、理解してくれてやってもくれる担当者に直に協力を仰ぐほうが物事が早く進むかもしれないのです。
結果的にそっちのほうが組織全体に利益をもたらすでしょう。
担当者は苦労するかもしれませんが。

そういえば、冒頭事例の上司とは別の上司を思い出しました。
その人はある有名大学を卒業し、最初に勤めた大企業で取締役まで務めた人でしたが、転職先(私が在籍していた会社)でも取締役の地位に就いたものの、自分も同じ会社の一員なのに、何かにつけ前の会社と転職先の会社を比べては転職先の会社や社員を見下したものの言い方をしていました。
そして、他部署の人が何か依頼をしにやってくる度に、その人の考えを長々と述べるので、他部署からは評判がよくありませんでした。
結局、依頼者は一度それを経験すると、二度目からは私に依頼しにくることが多かったですね。
頭はよくても社内評論家みたいな人が嫌われるのはどこの組織であっても同じでしょう。
私自身も自戒したいところですが、仕事人にとっては相手の意を汲んで動くフットワークの軽さは相手からの信頼を得るためにも本当に大事ですね。

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