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2011年03月22日

勤務先の名刺に頼り過ぎない働き方

日本の商習慣の中で当たり前に使われる名刺
とても便利なツールです。
今では外国企業の社員たちも名刺を駆使しています。
勤務先情報があり、その人がどういう仕事をしていてどういう立場にあるかの情報があり、住所・電話番号・メールアドレス等の情報があり、本当に使い勝手のいいものです。

ところで、私はこれまで4社に勤務し、それぞれの勤務先で何度か異動も経験してきたので、通算するとたくさんの名刺を使いました。
その経験から、名刺というものについていろいろ考えるようになりました。
もっとも感じているのは、名刺交換をすると、その瞬間に相手の人柄とか個人的な能力よりも、勤務先や立場、仕事上付き合うことでのメリットは何か、のようなことがインプットされるということです。
つまり、個人対個人の付き合いというより、やはり取引先同士の付き合いになるということです。


ビジネスなのだからそれは自然なことなのかもしれません。
それはそれでいいのでしょう。
一方で、名刺に印刷された勤務先情報が個人に大きな力を与えてくれることがあります。
大企業や大組織の名称が印刷されていると、名刺を受け取った相手は、「ほー、立派なところにお勤めですね(=優秀な方なんですね)」と勝手に思い込んでくれることもあります。
取引先や周囲からそういうことを言われ続けると、本人は「私には力があるんだな」とこれまた錯覚してしまうことがあります。

私は大企業から中小企業まで経験したのでわかりますが、それぞれによって名刺を受け取った人の反応が変わりました。
世間で知られている大企業勤務の時は、名刺を渡すと多くの人が「あー、XXさんにお勤めなんですね」というような反応でしたが、中小企業勤務の時は、怪訝な表情で「こちらの会社はどういうことをやっている会社ですか?」というような問い掛けをされることが多かったですね。
勤務先によって相手に与える印象がそれぐらい違うということです。

私のように何度か転職し、名刺というものはそういうものだと実感できているならまだいいでしょうが、それこそ入社から定年まで大企業・大組織で働き、その中で順調にキャリアを積んだ人にとっては、名刺と自分を同一視してしまい、勤務先名をはずして個人をアピールすることがなかなかできない人もいるかもしれません。
私は、仕事人としての自分の経験から、勤務先の名刺に頼り過ぎない働き方をお勧めしたいですね。
もちろん、勤務中にツールとしての名刺を大いに活用することはけっこうなことだと思います。
但し、その場合でも名刺はあくまでもツールだということを理解しておいたほうがいいでしょう。

よく聞く話ですが、大企業や大組織の調達部門(購買権限を持つ部門)で長く働いていると、出入りする取引先の担当者が低姿勢でペコペコ頭を下げるので、いつしか口の利き方や態度が上から目線になったり、横柄になったりするそうです。
これは許認可権限などを持つ官公庁の場合も同じかもしれません。
20年以上の仕事人のキャリアを持つ友人がかつてこんなことをボヤいていました。
「以前、XX社との取引があって同社の購買部門に通っていたのだが、昨日今日入社した新人のような人から業者呼ばわりされた時は腹が立ったね」と。
私自身、これまでの仕事人人生においてはこの友人と似たような経験をしたことがあります。

やはり、取引、ビジネスというのは、精神的には対等の立場で行われるべきものでしょう。
ただ、いかんせん、立場的に強い弱いという関係があるので、それが人間関係、個人の言動に影響を与えてしまっているのが現実です。
けれど、改めて言いますが、私は勤務先の名刺に頼り過ぎない働き方をお勧めします。
きっと、そのほうが、後々自分の人生にプラスになると思うからです。
あなたは、今回の記事のテーマである勤務先の名刺についてどんなことを思いますか?

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この記事へのコメント

1. Posted by 大王ペンギン   2011年03月22日 22:22
5 僕も大手や中小企業に勤めていましたが、大手の時はクラブやでホステスにモテたね。今はアルバイトしながら資格試験の勉強してるので、会社の傘に頼らず生きようと思います。
2. Posted by ヨロン/竹内富雄   2011年03月23日 07:34
>大王ペンギンさん

やはりそうでしたか。
お互い、極力自分の力でやっていけるよう頑張りましょう。

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