2010年08月23日
アジアが日本を買う時代、生き抜く覚悟はできていますか?
昨日のNHKスペシャル「灼熱アジア〜第1回(タイ)“脱日入亜”日本企業の試練」を観て、かなり愕然としました。
不景気だと意気消沈している日本に比べ、他のアジアの国々は元気であることがよくわかりました。
番組の中で、日本の大手金型メーカー「オギハラ」(群馬県)を傘下におさめたタイの親企業の経営者が“日本のコストは高い”と述べていましたが、近い将来、元気なアジアの国々の企業が続々日本に進出して日本の企業を買収したり、日本人を雇用するようなことになれば、かつて日本がアジアの国々に対して行ったことが今度は日本で行われることになります。
その際日本の高コストが問題になれば、アメリカがそうであるように、安い賃金で働く労働者が増加するようになるでしょう。
これまでは、年収300万円じゃ安過ぎるので400万円、500万円を目指そうとしていたのが、雇う側からすれば逆に400万円、500万円じゃ高過ぎるので300万円で働いてくれる人を雇用しようとなるわけです。
800万円だ1,000万円だといった高級取りができる人はほんの一握りの人になっていくでしょう。
これまでの日本は、低所得者と高所得者の間の中所得者層が比較的多い社会でした。
でも、海外、特にアジア系の企業、人材が日本に進出してくればくるほど、アメリカのように“格差”の激しい社会に変貌するような予感がします。
誰でも富裕層側に入りたいでしょうが、現実的には圧倒的多数は貧困層に入ってしまうのではないでしょうか。
昨今、アジアの国々は巨大な市場、あるいは強力な競争相手として中国、インドを意識しているとよく聞きますが、先日参加したmixi『異業種交流会 HOLY NIGHT』コミュニティのオフ会で出会った台湾人も「今、台湾人は中国とインドを強く意識している」ということを言っていました。
日本でも当然そのことは意識にあり、だからこそ大手企業をはじめ多くの企業がこれらの大国とのビジネスを活発化させているのです。
その結果、日本はもはやアジアにおける経済大国ではなくなるかもしれません。
それは必然の帰結です。
ただ、坐して死を待つわけにはいきませんので、これから先は「そういう事態を想定しながら、どうやって生き残るか」に知恵を絞ることになるでしょう。
これまで、私は勤務先のあった新橋という街でよく飲み歩いていました。
その度に感じていたことですが、今では小さな飲食店でさえコスト抑制のために日本人スタッフではなくアジア系のスタッフを雇っているという現実があります。
ということは、極端なことを言えば、日本人が気軽にアルバイトをしようにもなかなかできないということにもなります。
時給1,000円は欲しい日本人、時給500円でもいいというアジア人なら、日本語のレベルがまずまずならアジア人のほうが採用されるでしょう。
もうそういうことが日常生活の場で起きているのです。
私は大学時代に国際関係論について学んでいたので将来こういう時代が到来するであろうことはある程度予想していましたが、仕事の現場ではそれがもう起きていることをひしひしと実感していました。
アジアがどんどん日本を買う時代、日本にやって来るアジア人、海外の人と競争しなくてはならない時代、あなたは生き抜く覚悟はできていますか?
また、日本(人)が生き残るために何かアイデアはありますか?
今日の記事に共感いただけましたら、以下アイコンのクリックお願いします。
日本でも当然そのことは意識にあり、だからこそ大手企業をはじめ多くの企業がこれらの大国とのビジネスを活発化させているのです。
その結果、日本はもはやアジアにおける経済大国ではなくなるかもしれません。
それは必然の帰結です。
ただ、坐して死を待つわけにはいきませんので、これから先は「そういう事態を想定しながら、どうやって生き残るか」に知恵を絞ることになるでしょう。
これまで、私は勤務先のあった新橋という街でよく飲み歩いていました。
その度に感じていたことですが、今では小さな飲食店でさえコスト抑制のために日本人スタッフではなくアジア系のスタッフを雇っているという現実があります。
ということは、極端なことを言えば、日本人が気軽にアルバイトをしようにもなかなかできないということにもなります。
時給1,000円は欲しい日本人、時給500円でもいいというアジア人なら、日本語のレベルがまずまずならアジア人のほうが採用されるでしょう。
もうそういうことが日常生活の場で起きているのです。
私は大学時代に国際関係論について学んでいたので将来こういう時代が到来するであろうことはある程度予想していましたが、仕事の現場ではそれがもう起きていることをひしひしと実感していました。
アジアがどんどん日本を買う時代、日本にやって来るアジア人、海外の人と競争しなくてはならない時代、あなたは生き抜く覚悟はできていますか?
また、日本(人)が生き残るために何かアイデアはありますか?
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この記事へのコメント
1. Posted by 遊 2010年08月23日 10:07
そうですね。私は2年前まで中国・シンガポールに支社を持つ、東京の商社に勤めていましたが、支社の現地スタッフの方が中国語・日本語・英語、ペラペラでした。本社の日本人はこちらが雇っているからと偉そうに低賃金でこき使っていましたが、そのうちひっくり返される時が来るのではないかと思います。語学面だけから言っても本社の日本人よりも支社のアジア人の方が優秀ですからね。
2. Posted by なっちゃん 2010年08月23日 10:59
ヨロンさん
全く同じ危惧を抱いています。
これからの日本はどうなるのかと。
中国、インド人達に雇われる時代がこないようになんとかしなくてはなりません。
この間神戸で美味しいお蕎麦屋さんがあり行きました。
??味が以前とは違うのです。そうしたら厨房に入って料理をしている人も食事を運んでくる人も中国人でした。
一週間前はJRの舞子駅と言うローカルですが海がとても綺麗で昔は保養所になっている所に中国人の観光客が
大型バスで来ていました。そんなことは初めてです。
歩いていると中国語が飛び交っていました。
全く同じ危惧を抱いています。
これからの日本はどうなるのかと。
中国、インド人達に雇われる時代がこないようになんとかしなくてはなりません。
この間神戸で美味しいお蕎麦屋さんがあり行きました。
??味が以前とは違うのです。そうしたら厨房に入って料理をしている人も食事を運んでくる人も中国人でした。
一週間前はJRの舞子駅と言うローカルですが海がとても綺麗で昔は保養所になっている所に中国人の観光客が
大型バスで来ていました。そんなことは初めてです。
歩いていると中国語が飛び交っていました。
3. Posted by タカコ 2010年08月23日 13:10
理不尽でなければいいなぁと思います。
(これが難しいのでしょうか…)
私は何人が上司でもクライアントでもOKです!
(これが難しいのでしょうか…)
私は何人が上司でもクライアントでもOKです!
4. Posted by ヨロン/竹内富雄 2010年08月23日 16:26
>遊さん
ですよね。
日本は豊かになりすぎたせいか、ハングリー精神がないような気がします。
他のアジア諸国も経済発展に伴いそうなっていくのかもしれませんが、現状ではまだまだハングリー精神があるので、うかうかしていると日本は追い抜かれてしまうかもしれませんね。
>なっちゃん
ふむふむ、国際色豊かな神戸はさらにその傾向が顕著に出ているのでしょうか。
外国人が蕎麦を打っても問題はないのでしょうが、日本人が慣れ親しんだ味が失われていくのは淋しいですよね。
何とかうまく和亜折衷でいけないものでしょうか。
>タカコさん
はい、私もいいとは思うのですが、背景にはそれぞれの国の文化というのがあるので、日本人に受け入れ難い文化が押し寄せてきたら辛いかもしれません。
いいものだったら歓迎したいのですが。
ですよね。
日本は豊かになりすぎたせいか、ハングリー精神がないような気がします。
他のアジア諸国も経済発展に伴いそうなっていくのかもしれませんが、現状ではまだまだハングリー精神があるので、うかうかしていると日本は追い抜かれてしまうかもしれませんね。
>なっちゃん
ふむふむ、国際色豊かな神戸はさらにその傾向が顕著に出ているのでしょうか。
外国人が蕎麦を打っても問題はないのでしょうが、日本人が慣れ親しんだ味が失われていくのは淋しいですよね。
何とかうまく和亜折衷でいけないものでしょうか。
>タカコさん
はい、私もいいとは思うのですが、背景にはそれぞれの国の文化というのがあるので、日本人に受け入れ難い文化が押し寄せてきたら辛いかもしれません。
いいものだったら歓迎したいのですが。
5. Posted by Sin 2010年08月23日 20:52
日本の競争力が弱っている以上、避けられない事態ですよね。
私は今の業務で、
アジア諸国に点在する生産子会社の人たちと
関わる機会がありますが、各国の考え方・やり方は
本当に様々です。
基本的に、日本以外の国は、
トップダウン色が非常に強く、
特にお隣の韓国などは、徴兵制も影響しているのか、
「上の言う事は絶対」というお国柄。
また、自分たちの業務範囲を明確に線引きしたがる
ところもあり、日本的な「担当外かもしれないけど、こっちも見てよ〜」という感覚で望んでも通用しない事が
多々あります。(これこそ日本のよさなんですけどね)
逆に、外国の企業に支配される場合は、
単に自分たちのやり方を押し付けるのではなく、
こういう日本のよさも理解した上で、経営のやり方を
模索して欲しいと思っています。
ところで、もうひとつ感じるのは、
やはり日本人は総じて優秀です。
多分足りないのは、韓国のサムスンやLGのような、
勝つために手段を選ばない強欲さ(人の引抜など
何でもあり)、明確な戦略立案、これと決めた分野に対しての、人モノ金を徹底的に集中投資する思い切り、
だと思っています。
日本は、どうも世界No1の意識がまだ抜けないのか、
海外から学ぶ姿勢に乏しいように感じます。
どんどん良いところは吸い上げる謙虚さも、
必要になってきている気がします。
私は今の業務で、
アジア諸国に点在する生産子会社の人たちと
関わる機会がありますが、各国の考え方・やり方は
本当に様々です。
基本的に、日本以外の国は、
トップダウン色が非常に強く、
特にお隣の韓国などは、徴兵制も影響しているのか、
「上の言う事は絶対」というお国柄。
また、自分たちの業務範囲を明確に線引きしたがる
ところもあり、日本的な「担当外かもしれないけど、こっちも見てよ〜」という感覚で望んでも通用しない事が
多々あります。(これこそ日本のよさなんですけどね)
逆に、外国の企業に支配される場合は、
単に自分たちのやり方を押し付けるのではなく、
こういう日本のよさも理解した上で、経営のやり方を
模索して欲しいと思っています。
ところで、もうひとつ感じるのは、
やはり日本人は総じて優秀です。
多分足りないのは、韓国のサムスンやLGのような、
勝つために手段を選ばない強欲さ(人の引抜など
何でもあり)、明確な戦略立案、これと決めた分野に対しての、人モノ金を徹底的に集中投資する思い切り、
だと思っています。
日本は、どうも世界No1の意識がまだ抜けないのか、
海外から学ぶ姿勢に乏しいように感じます。
どんどん良いところは吸い上げる謙虚さも、
必要になってきている気がします。
6. Posted by ヨロン/竹内富雄 2010年08月24日 17:57
>Sinさん
なるほど、アジアの企業はトップダウン、どちらかといえば欧米流の経営術でいっているんですね。
私もかつて外資系企業で働いたことがありますが、トップダウンというものはこういうものかと実感したことがあります。
アジアをはじめ世界の潮流がそうだとすると、日本、日本企業はうかうかしていられませんね。
今でも日本人は勤勉で優秀な人が多いのかもしれませんが、もっと世界に目を向け、負けないだけの力をつけて戦いを挑む必要があるかもしれません。
なるほど、アジアの企業はトップダウン、どちらかといえば欧米流の経営術でいっているんですね。
私もかつて外資系企業で働いたことがありますが、トップダウンというものはこういうものかと実感したことがあります。
アジアをはじめ世界の潮流がそうだとすると、日本、日本企業はうかうかしていられませんね。
今でも日本人は勤勉で優秀な人が多いのかもしれませんが、もっと世界に目を向け、負けないだけの力をつけて戦いを挑む必要があるかもしれません。