2009年07月10日

あなたから看板、肩書きをとったら何が残りますか?

誰でもが知っている大企業が勤務先であれば、誰かに勤務先を言えば、あるいは名刺交換をすれば、相手は「ほー、XXにお勤めですか」と少し尊敬の眼差しで対してくれるでしょう。
名刺に課長だ部長だ取締役だといった肩書きが印刷されていれば、相手は「この人は力(権限)を持っている人だ」と勝手に思い込むかもしれません。
そのことで、物事がうまく進んだり、仕事がやりやすいことがあるのはたしかです。
人によっては、相手の勤務先や肩書きで結婚相手を決める人もいるようですからね。

私も大企業勤務の時は誇らしげに名刺を配っていたものです。
そして、大して力もないのに、勤務先では大した仕事もしていないのに、勤務先の事業のことなんてあまりわかっていないのに、相手から「最近は、XXさんとこはどんな分野に力を入れているのですか?」と事業に関する質問をされると、さも詳しいかの如く「最近は、我が社はこんな分野に力を注いでいるんですよ。もしいい情報がありましたら教えて下さいね」などと言葉を返したものです。
仮に情報をもらっても自分では何もできなかったにも関わらず。

勤務先が安定しており、長く勤めれば給料も上がっていく環境にあれば、実際には大した仕事をしていなくても、仕事人としての実力が身につかなくても、まぁ仕事なんかこんなもんさと割り切って、仕事は程々にしてあとは自分の趣味や好きなことを楽しむという生き方もあるかもしれません。
私がかつて勤めた会社にはそういうタイプの人たちがけっこういました。
そんな人の中には、「なぁ、ヨロンさん、仕事なんかそんなに頑張らなくてもいいよ。頑張ったってどうせ同じなんだから(評価や給料はそんなに上がるわけではない)」と言う人もいました。


しかし、これまで4社の会社を経験し、たくさんのいろんな仕事人たちと付き合ってきた経験でいえば、“頑張ったってどうせ同じ”だとは思えないですね。
私の経験上では、仕事は頑張れば頑張っただけ得るものがあるし(収入にかぎらない)、人間力を高めてくれます。
名もない中小零細企業で、肩書きもついていない立場ではあっても、学びの姿勢を持って必死に頑張っていると仕事人としてすごい力が身につきます。
私自身、同じ仕事をしていても、自分の置かれた状況によって身につき方が全然違うことを実感しています。

今、あなたが誰もが知っている有名な勤務先で働いているなら、今、あなたの名刺に何らかの肩書きがついているなら、こう問います。
あなたから勤務先の看板、名刺の肩書きをとったら何が残りますか?」と。
こんな有名な笑い話があります。
ある人材紹介会社の担当者が、職探しにやってきたかつて大企業で部長職を経験した人に質問したそうです。
「ところで、あなたは何ができますか?(期待した回答は、仕事の経験を通してどんなノウハウやスキルを身につけ、何ができるのかということ)」
これに対し、この元部長氏からはこんな回答が返ってきたそうです。
「はい、私は部長ができます」と。

この事例を聞いて、あなたは笑い飛ばせるだけの自信がありますか?
要するに、人材紹介会社の担当者の質問は、「あなたは、厳しい世の中を渡り歩く力を身につけていますか?」という厳しい内容の質問でもあるのです。
「部長の経験がある?、それでは、その豊富な経験を活かして就職先の業績向上に貢献できますよね?」、ということでもあるのです。
当たり前ですが、半端な仕事人にとっては、世の中は厳しい!です。


yoron at 06:50│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 仕事人の叫び 

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