2008年04月03日

本当に“本音”を聞く勇気がありますか?

企業社会、仕事の現場では本音と建前が交錯しているのが常でありますが、利害関係が絡む場面が多いゆえ、どちらかといえば相手の本音を聞ける機会のほうが少ないのではないかと思います。
上司と部下の面談の中で、上司が部下に対し、「本音ではどう思っているか聞かせてほしい」などと言うことがありますが、本当にこの上司は本音で相手(部下)の本音を聞き出したいと思っているのか聞いてみたいものです。

ひょっとしたら、この上司は、“自分に都合のいい”答えが部下の口から出てくるのを期待しているのかもしれません。
これはなにも仕事の場面にかぎらず、日常の人間関係においてもまったく同じことが想像できます。
仮に、相手の本音の中におぞましい(恐い)内容が含まれていた場合、そういうことまで聞きたい人なんているのでしょうか?

職場における上下関係においては、部下が上司に腹を割って本音で話すということ自体難しい行為です。
相手が自分の仕事人人生や評価を左右できるほどの権力を持っていればいるほど、部下は慎重に言葉を選ばざるをえなくなります。
そういう意味では、上記のような上司と部下が対峙する場面では、お互いに腹の探り合いをする場面も多いような気がします。
お互いの親密度によっては、より本音に近い部分の話ができるということはあるでしょうが。

本音を聞きたいのであれば、例えば、飲み屋のドアを開けてみることです。
勤め人があふれる街に林立する居酒屋などは会社の悪口、その場にいない他人の批判、そんな話題であふれ返っています。
そこで出てくる本音(どこまでの本音かは別にして)を日中の仕事の現場に持ち込んだらどうなると思いますか?
おそらく組織は回らなくなってしまうのではないでしょうか。
「あんな無能な上司(経営者)のもとで働けるか!」と叫んだそのままに、目の前の上司に対し「あんたみたいな無能なやつのもとで仕事なんかできるか!」と言い放ったら人間関係が壊れるのは自明の理です。

付き合っていた男女が、ある日お互いの本音を聞きたいということで本音トークになった時、どちらかが「本当はあの人が好きであの人と付き合いたかったのに、他の人と付き合っているので、しょうがなくあなたと付き合っているのよ。あの人が今付き合っている人と別れたらぜひあの人へアタックしたいわ」などと言ったなら、相手は怒り、悲しくなり、「こんなやつと付き合えるか!」という思いが一気に込み上げてくるのではないでしょうか。
人の頭の中にうずまく本音というのは、外に出しても差し障りがない部分と人間関係の崩壊につながるようなまずい部分が混在しているのです。
だから、相手に対し「本音が聞きたい」という言葉を発したい時は、その時の状況判断をしながら慎重に考えた上で言うべきだと思います。


仕事の現場、仕事上の人間関係において、常に相手の言葉の真意を考えながら行動するというのは難しいかもしれませんが、建前の言葉がたくさん飛び交っている状況を考えるなら、「この人は本音ではどう思っているのだろうか?」ということをその人の日常の言動から読み取る訓練はしておいたほうが賢明のような気もします。
もちろん、相手は相手でなかなか本音は出さないかもしれませんがね。
聞きたくもあり、聞きたくもないのが本音”、これが本音だと思うわけです。

yoron at 06:55│Comments(2)TrackBack(1) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 仕事人の叫び 

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1. 穴だらけの「入社予定内定者の意識調査結果鐔  [ ニュース|新着RSS ]   2008年04月03日 21:03
基本的にアンケートや世論調査などを信じていない私が、<font color="#FF0000"><マイコミ内定者レポート>毎日コミュニケーションズ、2008年入社予定内定者の意識調査結果を発表</font>に突っ込を入れます。

この記事へのコメント

1. Posted by ひろ   2008年04月03日 22:46
このエントリをあげたヨロンさんの思いを聞いてみたいです(^^;

なにか身の回りであったんでしょうか??
2. Posted by ヨロン/竹内富雄   2008年04月05日 05:51
>ひろさん

何もないと言えば嘘になってしまいますが、事情は内緒です(笑)。

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