仕事人人生、苦あればこそスローテンポを許さない現実

2007年06月09日

上は気配りを求め、下は寛容さを求める

人間、自分の置かれている立場によって相手に求めるものが違ってくるものです。
仕事人の場合、自分の上司に対し求めることと、自分の部下に対して求めることは違います。
一言でいうと、そうですね、“上は気配りを求め、下は寛容さを求める”ということでしょうかね。

日常的な仕事の中で、こういうことを感じたことをありませんか?
(あなたが上司の場合、部下に対して)
「もう少しは私の気持ちとか今直面している状況を理解して、気を利かした仕事のし方をしてほしいなぁ」
(あなたが部下の場合、上司に対して)
「そんなにうるさく言わないで、こっちだって苦労しながら一生懸命やってんだからもう少し寛容的になってほしいなぁ」

これ、私自身も経験あるのだけど、立場が違えば感じ方、思うことが違ってくることってあるんですよね、ほんとに。
古い話ですが、最初の会社を辞めてしばらくブラブラしていた頃、知人の女性社長からその人の会社で働かないかと誘われたことがありました。
その会社の従業員は女性ばかりでしたが、その女性社長いわく、「もぉ、下の人ったらまったく気が利かないのよね。例えば、社長宛に(親展ではない)郵便物が届いても、封も開けないでそのまま机の上にバサッと置いてあるのよね。こっちは忙しいんだから、せめて封ぐらい開けて置くぐらいの気配りはほしいのよね」と。
結局この会社には入社しませんでしたが。


以前、“「自分に都合よく考える」のが人間”という記事を書きましたが、上が下に気配りを求め、下が上に寛容さを求めるのもある意味ご都合主義なのかもしれません。
きっと、人間というのはそういうふうにできているんでしょうね。

もう一ついえることは、“自分では気を利かしたつもり、寛容な対応をしたつもりでも、相手はそう受け取ってくれなかった”ということがよくあることですね。
これはもう私も何度も経験しましたが、「ここまでやればきっと上司も喜んでくれるだろう(お褒めの言葉の一つもあるかもしれない)」と思ってやったことが、現実はまったくの逆効果だったなんてことが。
気配りをしようにもこういう面があるから人間関係ってなかなか難しいんですよね。
寛容さもしかり。

まぁなんにしろ、立場が違えば相手に求めることも違ってくるのが仕事人の世界。
そういうふうに考えれば、上司や部下がなぜそう言うのか、そう考えるのか少しはわかろうというものです。
私は20年仕事人をやっておりますが、いまだに上司から「ちったぁ気を遣って仕事をしてくれよな」と言われ続けております。
言われるうちが華なのかもしれませんが。


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