笑って許す心の余裕どっぷり浸かってみよ

2006年01月19日

“うまく立ち回る”のも立派な能力

組織の中で仕事をしていると、何が面倒くさいかって、そりゃもう「いろんな人たちと一緒に仕事をする」ことですよね。
「えっ、仕事だからそんなこと当たり前でしょ?」って。
はい、その通りです。
たしかにその通りなのではありますが、それがたくさんの面倒くさいことを生んでいるのです。
全部自分1人で自由に考えて、決めて、実行して、誰から何も言われなければ苦労も悩みも少ないのでしょうが、組織の中ではそうはいきません。
考えることは1人でできても、決める時は上司や利害関係者との相談・調整が必要になるし、実行する時も多方面にいろいろ気を使わなければなりません。
また、実行したらしたで周囲の批判、非難も覚悟しなければなりません。
すべての人が全面的に賛成し、支援・協力してくれるとはかぎりませんからね。

私は組織の中で仕事をして20年になりますが、個人的に強く感じていることは、組織の中で仕事をするには“うまく立ち回る”能力も必要かなということです。
組織の中に敵を増やしたり、波風を立てる言動ばかりしていては仕事を自らやりにくくするばかりです。
うまく立ち回る人=八方美人、ゴマすりのうまい人、自分の信念のない人」と切り捨てることなかれ。
組織というのはこういう人がいてこそうまく回っていくものだと思っています。
そもそも、私の実感としては、うまく立ち回れない人は組織に向いていないと思いますね。
私自身、組織の権力者たちの歯車が噛み合っていない状況の時は、それこそうまく立ち回らないと潰れてしまいます。


ある権力者が別の権力者を批判したとします。
運悪くその場に居合わせて、その権力者が吐く言葉を聞くことになったとします。
さて、そんな時あなたはどう対応しますか?
その権力者と一緒になってその場にいない別の権力者の批判をしますか?
それとも、同調しているふりをしながら適当にごまかしますか?
私の選択は、どちらかといえば後者です。
潔くないといえばそうかもしれませんが、どう思われようがやっぱりそうしてしまいます。

「私のやり方、主張が通らなければいつでも辞めてやるわい!」、「いつ首になっても平気さ」という覚悟がある人ならいいでしょうが、おそらく、多くの人は生活もかかっているし、辞めてさらに(自分に合った)いい条件の仕事が見つかるわけでもないでしょうから、なかなかそこまでの覚悟は持てないでしょう。
そうであるなら、組織の中で長生きするために、あるいは次の段階に進む準備が整うまではうまく立ち回る必要があるのです。
だから、私は“うまく立ち回る”のも組織の中では立派な能力だと思っているのです。

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