仕事人にとって「死」は身近な問題能力・実力って何?

2005年10月23日

“会社を捨てる”覚悟を持て

勤め人と会社(組織)は雇用契約で結ばれている関係なのでタテマエとしては対等なのですが、実質的にはいろんな面で会社(組織)のほうが強いのが現実です。
悲しい(?)かな、勤め人の場合は会社(組織)という場があってこそ仕事もでき力も発揮できるのであり、「あなたはもううちには不要だ」と外へ放り出されてしまったらどうしようもありません。
自分で起業・独立する人でもなければ再び生活費を稼ぐ場、仕事をさせてもらえる場を他に探さなければなりません。
社会全体が不況になりリストラの嵐が吹きまくるご時勢になると、勤め人はいつ自分が対象になるかわからないという気持ちになり戦々恐々とします。
たぶん、“リストラ”、“解雇”、“”という言葉を聞くと、暗鬱な気分になる人は多いのではないでしょうか。

経営者が権力をふりかざして「お前なんか首にしてやる!」と社員に怒鳴ったら、言ったこと自体は本音ではなくても、言われた社員のほうは相当にモチベーションが低下しヤル気を失ってしまうことでしょう。
経営者にかぎらず、上司が気に食わない部下に向かって同様のことを言ったら、やはり部下はヤル気を失ってしまいます。
人によっては、「この会社ではもうやっていけない」とさっさと見切りをつけて退職してしまうケースもあると思います。
かつて、私の知っている役員は、社長から「お前の代わりはいくらでもいる」と言われてそれ以来すっかりヤル気を失っていました。
もちろん、表面的にはパフォーマンスは演じていましたけどね。


かつて、私も経営者や上司から「会社の期待に応えられないと辞めるしかないぞ」というようなことを言われたことがあります。
この言葉にまったく動揺しなかったといえば嘘になりますが、ただ、私自身はそれほど動揺しませんでした。
なぜなら、私はずっと「いつでも“会社を捨てる”覚悟」を持って仕事をしているからです。
その会社(組織)に合わないと判定されたなら、さっさと見切りをつけ、次を探すか次の道を模索すればいいだけだと考えています。

いつだったか社長と飲んだときに、上記のようなことを言われたことがあります。
そのとき社長にすぐにこう返しました。
「ええ、会社が私を不要だと判定したならストレートにそう告げていただいてけっこうです。私は身をひいて次の道を探します」と。
これに対し、社長の反応は「うむ、そうか」という感じでした。
(実際のところはわかりませんが)相手に威圧を与えるつもりで「お前なんかいつでも首にできるんだよ」と言ったのに、「いつでもどうぞ」と返されたら、逆に何も返せなくなってしまいますよね。

私は40代ですが、世間的にはこの年代での転職は難しいとよくいわれます。
中高年世代が会社の圧力に屈してしまいやすいのは、そういう環境があるからだと思います。
実際私も40歳になってからの転職を経験しましたが、失敗の連続でした。
30代に比べて応募書類の合格率もかなり低くなりました。
自分自身でもそういう経験をしているから現実は認識しているつもりです。
今会社を辞めたらさらに厳しい現実が待ち受けているかもしれません。
しかし、そうではあっても、私はあまり恐れていません。
「何とかなる」といつも思っています。
この言葉を口にすると、他人はきまって「そんな甘い考え方じゃうまくいかないぞ」と言います。
でもね、私は自分自身の人生経験や哲学から、そういう考え方のほうが結果的にうまくいくというのを実感しているんです。

会社から捨てられる”という意識でいると常にビクビクした気持ちで働かなければなりません。
そういう状態は精神衛生上もよくないでしょうし、ストレスも溜まるのではないでしょうか。
むしろ、自ら“会社を捨てる”意識を持っていれば、常に次の道を模索し続けているでしょうし、会社からある日突然離縁状を付き付けられてもそれほど動じないにちがいありません。
こんな考え方を他人に言うと、「お前は変わっている。そんな人はあまりいないよ」と言われることが多いですね。
でも、やっぱり私は常に“会社を捨てる”覚悟で仕事をしたいと思っています。



yoron at 13:26│Comments(6)TrackBack(1) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 仕事人の叫び 

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1. 日本を捨てる覚悟も必要になるのか?  [ ひろのきまぐれ日記 ]   2005年10月29日 10:24
 あざらしサラダさんにリクエストをいただいたので、トラックバックです。  先日、ヨロンさんのブログで、“会社を捨てる”覚悟を持て という  エントリがあったので、それを参考に書かしていただきました。  ヨロンさんのエントリでは、競争社会になりつつある...

この記事へのコメント

1. Posted by M・ボラン   2005年10月23日 16:02
 会社を捨てる覚悟。これぞ、悟りの境地と言いますか、いきつくところですね。私も会社を捨てたいです。さっさとおさらばしていです。退職金もらってね。

  ただ、そこまで行き着く道順ってけっこう大変じゃないかなと思います。私も含めて。退職金がいくらになる。次の職場はってね。でも、そこでの仕事が好きだったり順応できたりすれば別ですけど、やっばりあわないってありますよね。そこで、どこまで順応できる職場とうまくであえるかですね。

 仕事とやる気、うまく順応するといいですね。

2. Posted by ヨロン/竹内富雄   2005年10月23日 17:09
M・ボランさん、こんにちは。ヨロンです(^_^)。

私は現在4社目の会社で働いていますが、経験上いえることは「(たぶん)どこの会社へ行っても、いい面もあり悪い面もあり、結局“自分が何をしたいか(得たいか)”に行き着くだけ」だと思います。
よく言われることですが、踏ん切りができないうちは転職はおすすめしません。

私の場合は、最初は日系の大企業に就職し、その後、外資系、ベンチャー企業に憧れてそれぞれ転職しました。
3社目までは徐々に年収もアップしましたが、現在の会社は逆にダウンしました。
今の会社は仕事の経験を積みたくて選んだという事情もあるので、それほど年収面は気になりませんでした。
仕事はかなり多忙ですが、いろいろ経験させてもらっているのでまぁまぁヤリガイは感じています。
3. Posted by M・ボラン   2005年10月23日 19:41
あこがれってあるようでないんですよね。転職に関して。確かにIT企業でこれぞって感じもなきにしもあらずですが、地道に地場の企業の方がうまくいきそうな気がします。

 自分の場合、ちょこっと選択の余地があるので、試して見たい気もします。おおそれたことを考えているわけではありませんが、ちょこっとね。

 しばらく様子見かな。


4. Posted by ヨロン/竹内富雄   2005年10月23日 21:44
M・ボランさん、こんにちは。ヨロンです(^_^)。

転職の場合は、試すというより踏み切る強い意思のようなものが大切かと。
何せ後戻りできませんから。
実はね、私は最初に入社した会社にいたときから、密かにお試しでいろんな企業に応募したりしてたんですよ。
いきなりぶっつけ本番では厳しいかなと思ったもんで。
実際に行動を起こす場合は入念な準備が成功のキーになるかと思います。
5. Posted by Nurul☆   2005年10月23日 21:57
こんばんわ、ヨロンさん。
「なんとかなる」っていうのは、私も思っているつもりです…以前は先のことを考えてばかりでしたが、ある日、探れば先輩でも関係は友達に「先ばっか考えてても、先は今の続きだから、いいところに先をもっていうくには、今が大切というか、今どれだけ勝負?できるかだよっ」と言われ、そうかなっと同感しました。それ以来、あとを考えずというわけではないのですが、踏ん切りよく?行動的になりました、なれました。まぁ、そのお陰で周囲の方々にはお世話になりっぱなしなんですけどね…。
あらためて、ヨロンさんの「なんとかなる」に共感します。うちらの「なんとかなる」に期待している意味が若干違うかもしれませんが。。。
6. Posted by ヨロン/竹内富雄   2005年10月24日 22:56
Nurulさん、こんにちは。ヨロンです(^_^)。

コメントをいただきありがとうございます。
そうそう、“先は今の続き”というのはその通りだと思います。
よく“基礎”とか“基本”という言葉を使いますけど、そういうのってまさに今の積み重ねなんですよね。
学生時代にろくに挨拶もできなかったら、社会人になったってたぶんできないでしょう。
「なんとかなる」という考えに行き着くまでには、いろんな経験や思考の繰り返しが必要なんだと思います。

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