電通の「鬼十則」“みんな”って誰?

2004年07月14日

リーダー向きの人、不向きの人

リーダーは、覚悟を持った人である

あなたは、何かの目的を持った集団のリーダーを努めた経験はありますか?

リーダーという言葉には、「カッコイイ」響きがあります。
自分の信念を持ち、全体を統率し、困難を乗り越えて目的を完遂するような、、、


「ポジション(地位)が人をつくる」という言葉もあるように、自分ではリーダー向きではないと思っていても、そのポジションに就き、経験を積み重ねていくうちにリーダーの風格が身に付くことがあります。
その一方で、自分ではリーダーが務まると信じ込んでいたのに、いざやってみると集団をうまくリードできなかったということもあります。

はっきり申しましょう。
人には、リーダー向きの人と不向きの人がいるのです。
その分かれ目はどこにあるのか、、、それは、ズバリ「覚悟」が持てるかどうかです。

私自身、これまで何度か集団のリーダーを経験しました。
リーダーというのは、当然のことながら、その集団では唯一の存在です。
周囲は、その集団の全ての行為について、最終責任はリーダーにあるとみなします。
集団の構成員も、集団運営の全ての責任は、リーダーが負うものと考えています。

物事が順調にいってるときは、リーダーは輝かしい存在に見え、他人も羨む存在です。
「あー、自分もあーなりたい」と思う人もいるでしょう。
しかし、危機に直面したり、物事がうまくいかないとき、リーダーにのしかかるプレッシャーは相当のものです。

考えてもみてください。
リーダー以外の人は、自分の言いたいことを言うだけ、批判を浴びせるだけなのです。
リーダーは、好むと好まざるとに関わらずこれら全て受け止めなければならないのです。
さらに辛いことには、自分が最終責任者であるがゆえに、愚痴ったり、弱音を吐くことも抑制気味にならざるをえません。
つまり、はけ口が少なくなり、我慢して耐えることが多くなるわけです。

それゆえ、自分がリーダーのポジションに就いたり、リーダーを目指すからには、この「覚悟」が必要なのです。
リーダーのあるべき姿については、多くの書籍で語られています。
そして、それらの書籍で語られているリーダー像は、とても美しく勇敢なものです。

はたして、世の中のリーダーたちは、これらの書籍で語られているようなリーダーの言動を実践しているのでしょうか。
もちろん、多くのリーダーがそうありたいと願っていることでしょう。
でも、実際は、自分が目指したい姿と現実の狭間で悩み、もがいているのです。
リーダーは、率いている集団の前で、夢を語り、意気込みを見せ、盛り上げ隊長を務めます。
例え、内実は、壁にぶつかり、気力が萎え、つまらないと思っていても。

覚悟を持つと、観念論ではなくなります。
目の前に待ち受けているのは現実だからです。
他人は好き勝手なことを言います。
集団の構成員は、自分の理想像をリーダーに要求します。
リーダーは、いろんな人たちの思いを受け止めながら、意見を聞きながら、批判を浴びながら、信念と勇気を持って、ときには迷い悩みながら、自分1人で判断し決断しなければならないのです。

学ぶことが嫌いな人には、リーダーは務まりません。
なぜなら、日々いろんな問題が発生し、困難な課題を抱え、そんな状況下にあっても、集団を目標へ向かって率い、夢を実現するために道筋を示していかなければならないので、リーダーは、ありとあらゆるものを勉強し続けなければならないのです。
前人未到の世界へ足を踏み入れていくのであれば、それこそ猛勉強の連続でしょう。

昨今の日本社会をみると、「我こそは!」とリーダーに名乗りを上げる人が少ないように思えるのは気のせいでしょうか。
リーダーは、主体的に生きる人間の代名詞であるのに。
「覚悟」を持てる人が少ないのでしょうか。

歴史を振り返れば、激動期には優れたリーダーが登場しています。
リーダーを目指す人が少ないのは、今の日本社会が平和そのもので、国民は何も心配事や不安を持っていないからでしょうか。
社会経験を積んだ仕事人仲間から、同じ思いを持った人が登場してくることを願って止みません。


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この記事へのコメント

1. Posted by けんとく   2004年07月18日 00:40
ヨロンさん、はじめまして!けんとくです。
リーダーは、覚悟を持った人ですか。なるほど。
集団、団体、会社などを立ち上げたリーダーと引き継いだリーダーでは
いろんなことが異なるかもしれませんが、確かに「覚悟」は共通して
必要な要素かもしれませんね。
ヨロンさんのブログはいろいろと勉強になりそうです。
また、これからもお邪魔させていただきますので、よろしくお願いします!
2. Posted by ヨロン/竹内富雄   2004年07月18日 03:29
けんとくさん、こんにちわ。ヨロンです(^_^)。

早速お越しいただきありがとうございます!
いえいえ、私のBlogは戯言ばかりです(^^;
私は、けんとくさんのBlogからいろいろ学びたいと思っております。
こちらこそよろしくお願いいたします。

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