頭でっかちじゃダメ、行動を業界のしきたり・会社の習慣

2005年01月03日

屈辱感は経験したほうがいい

仕事の現場では、屈辱感を感じる出来事が時々あるものです。
あなたにもそんな経験がありますか?
それはどんな出来事でしたか?
私にも、そう、過去何度かあったように思います。
というより、小さい屈辱なら何度も感じているかもしれません。
自信作の資料を上司に提出して、「この部分はよくないな」と指摘されたら、その時自分のプライドが傷つき屈辱感を味わいます。

私は、いい仕事人になるには、いい仕事をするうえでは、屈辱感は経験したほうがいいと思っています。
なぜなら、屈辱感を感じた瞬間、「なにくそっ」と思えば、次は見返してやろうとか、負けずに頑張ろうという意識が芽生えるからです。
私の人生を振り返ると、そういう意識が芽生えたことで次のステージへ進んでいけたような気がします。


昨年は、酒井順子さんの著書『負け犬の遠吠え』が契機になって、世の中で負け犬がブームというか話題になりました。
実は、何を隠そう、『日経トレンディ』という雑誌の“負け犬(男性版)”特集で私自身も登場しました。
昨年は1年近く失業していまして、就職活動も連戦連敗続きでした。
その状況がまさに負け犬らしいということで、同誌の記者さんの目にとまったわけです。

それはさておき、就職先がなかなか決まらなかった時は、それは屈辱感のかたまりでした。
過去2社において、それなりの実績を上げたつもりだったし、自分の経験はもっと世間で評価されていいはずだと自分勝手に思い込んでいましたから、「あなたの能力や経験はうちでは必要ないね」と告げられるのは辛かったのです。
中高年の雇用環境は厳しいということは頭では理解していたつもりでしたが、自分の能力を過信していたこともあり、現実に直面するとより一層屈辱感を感じました。

私はさきほど、屈辱感は経験したほうがいいと言いました。
そして、理由として、本人の闘争心に火がつくからというようなことをあげました。
しかし、一方で、屈辱感を感じたまま堕落してしまう人もいます。
そういう人は、「どうせ私はダメな人間なんだ」と屈辱感を引きずったまま、その思いを払拭しようと努力しないのです。
私は、そういう人こそが、本当の負け犬だと思うのです。
酒井順子さん言うところの“30代、独身、子供なし”みたいな人たちというのは、負け犬でも何でもありません。

負け犬になる原因というのは、その人自身がつくっているといえるかもしれません。
屈辱感を感じる出来事があった時、それを頑張るきっかけにできるかできないかが分かれ目のような気がします。
例えば、人間が生命体である以上、生まれた時から持っているその人固有の肉体的なものはなかなか変えられません。
「あんたブ男ね」、「あんたブスね」と言われたって、今さらどうすることもできません。
面と向かってこう言われると、落ち込むでしょうし、自分の境遇を嘆きたくなります。

『運命』という言葉がありますが、そういうことに対しては運命だと思って諦めるしかないのです。
冗談にしろ他人からそう言われたら、「なにくそっ、いつか見返してやるぞ!」と決意し、自分が持っている能力を他の分野で活かし開花させていけばいいのです。
性格美男子・性格美人になるという道だってあるかもしれません。
世の中よくしたもんで、外見じゃなく内面を高く評価する人もいるのです。
脇目もふらずバリバリ仕事をやって実績を上げ、その分野で認められる存在になるという道もあります。
いずれにしろ、人はそれぞれに自分を活かす道があるものです。

私の昨年の就職活動は、89戦88敗という散々なものでした。
周囲からは、連敗続きの時に「就職先探しは諦めて他の選択肢を考えたほうがいいんじゃないの」という声も聞こえてきました。
こういう言葉に屈辱感を感じながらも、私は決して諦めませんでした。
「いつかきっと願いを叶えてやる!」という思いを胸に活動を続けました。
その結果、年末になってやっと私を採用してくれる会社にめぐりあえたのです。
結果論ではありますが、諦めなかったことが功を奏したのだと思います。
改めて思うのは、「経験した屈辱感をバネにして次に活かす」ことがいかに大事かということです。
そして、屈辱感の体験こそが、仕事人を、人間をより一層成長させる原動力になるというのが私の今の信念です。





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この記事へのコメント

1. Posted by ベンチャー野郎   2005年01月04日 08:48
ヨロンさん

あけましておめでとうございます。ベンチャー野郎です。

昨年は大変お世話になりました。今年も宜しくお願いします。

ヨロンさんに少しでも追いつけるように、全力で
走りたいと思います!
2. Posted by ヨロン/竹内富雄   2005年01月04日 23:44
ベンチャー野郎さん

明けましておめでとうございます。
こちらこそお世話になりました。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
何をおっしゃいます!
私のほうこそ、ベンチャー野郎さんを目標に頑張ります(笑)。
お互い、自分の目標向かって突き進みましょう。

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