上司の視点、部下の視点人ってそれぞれなんだよね

2004年12月04日

わかりやすく話すことを心掛けよう

相手が本当に理解しているかどうかを試すには、「それはなぜですか?」とか「それはどういう意味ですか?」という素朴な質問を投げてみることです。
それに対して、相手があなたにもわかるように説明することができるなら、その人は本当に理解しているということであり、逆にうまく説明できないようであれば、まだ十分理解できていないということです。
“教える”というのは案外難しいものであり、それゆえ、教えるスキルの有無によりその人の理解力がわかるのです。

私は12月1日に新しい会社に入社しましたが、業界としては初めての経験になります。
新卒後に入社したのが自動車業界、次に建設業界、そして今度が通信業界なので、私の転職は異業種間を渡り歩いていることになります。
業界が変わって大変なことといえば、何といってもまず「業界(専門)用語」や「業界慣習」に慣れることです。
12月2日、3日の2日間にわたって業界や会社のしくみを理解するための研修を受けたのですが、新鮮な気分を味わいつつも業界を知る大変さを実感しました。


通信業界というのは、広義ではITの世界なのでIT用語だらけの業界です。
研修内容も、英文字やカタカナ用語のオンパレードといった感じです。
年食ってからたくさんのことを覚えるのはしんどいですね(笑)。
一緒に研修を受講した人のうち、同じ業界から転職した人たちはスムーズに理解が深まっているようでしたが、私のように他の業界や違う職種から転職した人は四苦八苦といった感じでした。

そんなこともあって、私は、「聞くは一瞬の恥、聞かぬは一生の恥」とばかりに、研修中講師に単純な質問をたくさんしました。
そのせいか、研修時間が延びてしまったり、時間不足に陥り講師が多少焦ってしまう場面もありました。
例えば、「ルーターって何ですか?」、「ADSLと光ファイバーは何が違うんですか?」、「通信速度の1M(メガ)というのはどういう意味ですか?」みたいな質問ですかね。
研修開始直後の時は、講師が「質問ありませんか?」と聞いてもシーンとしていましたが、私がこういう質問をし始めたせいか、派遣社員の方々からも素朴な質問があれこれ出てきました。

私自身の理解力を棚にあげて言うのも何なんですが、私は、他人に自分が知っていることを教える時は、“なるべくやさしく(わかりやすく)”教えるのが基本だと思っています。
私が難しい用語を使って偉そうに言う時は、本当はよく理解していないので相手を煙に巻いて逃げようとしている時です(笑)。
大学の講義でも経験しましたが、教え方のうまい先生というのは、多くの人に理解しやすいやさしい言葉で語ってくれました。
一方、教え方のへたな先生は、それこそ難解な言葉を使い、講義が終わってみれば何も頭の中に残っていないという感じでした。

仕事人、特に業界慣習やその仕事にどっぷり浸かってしまった人が気をつけなければならないのは、自分以外の人と話しをする時に、自分が知っていることは誰でも知っているという前提で話しをしないことです。
インターネットをやっていないような人に向かって、「これからはやっぱり光の時代だね。何せ100Mの通信速度があるし、映像や動画がバンバン送れるようになれば時代は変わるね」などと話したところで、相手は何のことやらさっぱりわかりません。
多くの人が知っているだろうと思っていたことが、実はほとんどの人が知らなかったなんてことは世の中にごまんとあるのです。
そのいい例が、昨今新聞・TVのメディア等でよく話題になった年金問題でしょう。
ほとんどの国民が関わっていることなのに、案外無関心な人が多く、改めて専門家の説明を聞いてもよくわからないというのが実態です。

今回の研修でたくさんの講師の話しを聴きながら、「自分の仕事のことをきっり理解し、その仕事の内容やノウハウを他人にわかりやすく教えられる人材がたくさんいる組織は強いに違いない」と強く感じました。
自分が講師を務めた経験からもいえますが、自分が話すことを他人に理解してもらおうと思ったら、かなり勉強が必要だし、そのスキルも洗練されている必要があるんですよね。
その昔、米国で流行した経営改善手法であるシックスシグマを社内で導入した時、私も講師の1人として全国の事業所を飛び回って研修を実施したことがあります。
勤務先が米国系企業だったので、元資料は横文字やカタカナが多かったんです。
登場人物まで米国人だったのですが、この資料で説明したところ、聴衆が何となく違和感を感じていたようなので、途中から落語の世界でよく登場する“熊さん”とか“八さん”という名前に変えたことがありました。
その時の経験から思ったのは、「人間というのは、慣れていないものに対しては、習得しようという前向きな気持ち以前に、抵抗の意識が働いてしまうもんだな」ということでしたね。


yoron at 12:51│Comments(8)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 仕事人の叫び 

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この記事へのコメント

1. Posted by サトンピ   2004年12月04日 17:47
こんばんは さとんぴです
私は卒論で「フリーター」について書いています

質問をするにも同じ世代の子しかいないので
ヨロンさんに失礼ながら そしてお忙しいのは承知しておりますが
答えていただけたら幸いなんですが

「フリーター」はなぜこれを選択していると思われますか???

若者はまだ「社会」というものをそんなに知らないのに
「フリーター」を選んでいる
そんななのに「選択」しているって言えるのか・・・って悩んだりしています
私はフリーターになるつもりがないので
あまり受け入れられない考えなんですよね


私は失礼なことを言えば
大人
私の父世代のサラリーマンなどの人は
まともな考えはない人ばかりだと思っていました
固定概念が頭を占めてて若者の意見は受け入れられない人ばっか
だと思っていました
しかしヨロンさんのとこに来て
そういう人ばかりではないんだなぁって実感しました
2. Posted by LAC   2004年12月05日 01:55
ヨロンさん、こんにちわ。
私も、自分の所属するコミュニティでしか通じないことを、まるで全世界が知っているかのように扱ってしまう時があります。
つい畑違いの友人に「デフォルト」と言って何のことか分からない顔をされた時に「知らないのか…」と思ってしまいました。
相手の立場にたつって難しいなと感じる今日この頃です。
※デフォルトとは基本仕様って意味ですが、これが変化して「当たり前、当然」という意味でも使う人が多いので要注意です。
3. Posted by かず   2004年12月05日 02:46
わかりやすく話すこと 教える事が出来る講師は 内容を本当に理解している人だと思います。
横文字を並べる 講師 コンサルタントは 数多く見かけます。
それを 的確な日本語に直して話せる人は皆無でしょう。
わが社のコンサルタントや講師には カタカナ言葉は使わないで下さい。
使うときは 本当の意味を教えてから使ってくださいと 頼みます。
カタカナ言葉は時として 意味が違って伝えられる事が有ります。
意味が違って伝えられれば 何を教えているのか理解できないと思いそのようなお願いをしています。
ヨロンさんの 就職が落ち着きましたら 又オフ会を開催してください
4. Posted by かじー@カジログ   2004年12月05日 13:30
できることとできないことをお客様に話すときに
専門用語で煙に巻くこともありましたが
今は根気よく伝える努力続行中〜♪

今の会社は、専門用語まみれで
システム会社との打ち合わせなんかは
宇宙人と話してるみたいです。

だから「ワタシはシステムのプロじゃないから
かみくだいて話してくれませんか?」と
言わざるを得ません。

分かったフリしてOK出したら、後で大変なことに
なるからです。恥ずかしいとかそういう問題じゃなくて
会社としての信用問題に関わるから。。。

いつまでも覚えること、いっぱいですね、本当に。
5. Posted by ヨロン/竹内富雄   2004年12月05日 21:45
さとんぴさん、こんにちは。ヨロンです(^_^)。

身近なところで、私の弟(現在35歳)が大学卒業後ずっとフリーターをしています。
んで、以前、「なぜフリーターの道を選んだの?」、「いつまで今の生活を続けるの?」と質問したことがあります。
これに対する弟の答えはこうでした。

・フリーターやってても生活できるし、特にやりたいことがあるわけでもないから。
・組織の中で苦労するよりは、今のままのほうがやりたいようにできるから。
・今の生き方のままでも将来に不安を感じていないから。
・人付き合いが苦手なので正社員にはなりたくないから。
・将来やりたいことでも出てこない限り、たぶん今の生活を続けていくと思う。
とまぁ、実際にフリーターをやっている人の弁です。
フリーターの胸の内は当人にしかわからないことなので、実例をあげてみました。
こんなんで、さとんぴさんの質問への答えになっていますでしょうかね。
6. Posted by ヨロン/竹内富雄   2004年12月05日 21:51
LACさん、こんにちは。ヨロンです(^_^)。

私の感覚ですが、IT業界の人というのはえてしてそういう傾向が強いような気がしています。
特にインターネットの世界で付き合う人同士というのは、好き者同士ということで話しが合うのですが、ついその感覚を日常にも持ち込んじゃうんですよね。
LACさんの例のように、私も時々専門用語を何気に使い、相手から「何それ?」と聞き返されることがあります。
7. Posted by ヨロン/竹内富雄   2004年12月05日 21:54
かずさん、こんにちは。ヨロンです(^_^)。

コンサルタントは、ある意味はったりの世界で生きてますので、そういうクセというか、傾向はあるのかもしれませんね。
やっぱり、相手あっての商売ですので、相手に理解してもらうことが基本かと思います。
半端な理解のまま、知ったかぶりで言うのはいけませんね。
8. Posted by ヨロン/竹内富雄   2004年12月05日 21:59
かじーさん、こんにちは。ヨロンです(^_^)。

コンピュータシステムの世界は、本当に専門(業界用語)だらけですね。
同じ業界、仕事同士の人ならそれでもいいのですけれど、そうでない人にものを言う時は、わかりやすく話してほしいものです。
「何だそんなことも知らないのか」なんてな表情しないでね(笑)。
相手が理解したら仕事もやりやすくなる、ということを肝に銘じるべきかと思います。

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